コラム

2026/06/14
  • 仕事探し・キャリア準備
  • 支援制度とお金のこと

    【2025年最新版】日本の障害者数・就労統計データ完全まとめ|身体・精神・知的・発達障害別

    日本では約1,160万人が何らかの障害を抱えており、これは総人口の約9.2%にあたります。「自分と同じような障害を持つ人はどのくらいいるのか」「障害者の就職状況はどうなっているのか」「給与の相場は?」——障害者本人や企業の採用担当者が知りたいデータを、厚生労働省・内閣府の最新公式統計をもとに完全にまとめました。

    📌 この記事のポイント

    • 日本の障害者総数は約1,160万人(人口の9.2%)——障害種別の内訳を詳しく解説
    • 2024年度の障害者就職件数は115,609件で過去最高を更新
    • 障害種別の平均月収・法定雇用率・就労支援サービスのデータを一覧で確認できる

    1. 日本の障害者人口統計(2024年最新)

    内閣府「令和7年版障害者白書」をもとに、障害種別の人口データをまとめました。

    📊 障害種別・人口統計(最新推計)
    障害の種別推計人数人口千人あたり主な根拠調査
    身体障害者436万人34人生活のしづらさなどに関する調査
    知的障害者109万4千人9人社会福祉施設等調査
    精神障害者614万8千人49人患者調査
    合計約1,160万人人口の約9.2%

    特に注目すべきは精神障害者数の多さです。うつ病・統合失調症・双極性障害・発達障害などを含む精神障害者は614万人超と最多で、過去20年間で大幅に増加しています。身体障害者436万人の約1.4倍という規模です。

    身体障害の種類別内訳

    身体障害者436万人の内訳は、肢体不自由(44.2%)が最も多く、次いで内部障害(27.1%)、聴覚・平衡機能障害(8.8%)、視覚障害(4.3%)となっています。高齢化に伴い、内部障害(心臓・腎臓・呼吸器疾患など)の割合が近年増加傾向にあります。

    2. 障害者の就労・就職統計(2024年度最新)

    ハローワークを通じた就職件数

    厚生労働省「令和6年度 障害者の職業紹介状況等」(2025年6月公表)によると、障害者の就職状況は過去最高を更新しました。

    📊 ハローワークを通じた障害者就職状況(2024年度)
    指標件数前年度比備考
    新規求職申込件数268,107件+7.5%過去最高
    就職件数115,609件+4.4%過去最高・2年連続更新

    就職件数が過去最高を更新した主な要因は2つあります。①精神障害者を中心とした新規求職者の増加、②法定雇用率の引き上げにより障害者採用を強化する企業が増え、求人数が増加したことです。

    民間企業における障害者雇用数の推移

    「令和6年 障害者雇用状況の集計結果」(2024年12月公表)では、民間企業に雇用される障害者数が21年連続で過去最高を更新しました。

    📊 民間企業の障害種別雇用者数(2024年6月1日時点)
    障害種別雇用者数前年比
    身体障害者357,767.5人▲0.4%
    知的障害者146,426人+4.1%
    精神障害者109,764.5人+11.9%

    精神障害者の雇用数が前年比11.9%増と大幅に伸びています。うつ病・発達障害・適応障害などの精神障害を持つ方の雇用機会が着実に広がっていることがわかります。一方、身体障害者は微減傾向で、高齢化による退職が新規雇用を上回っている状況が続いています。

    3. 障害種別の平均給与(月収)

    厚生労働省「障害者雇用実態調査」をもとに、障害種別の平均月収をまとめました。雇用形態(正社員・パート・契約社員)や週の労働時間により大きく異なります。

    📊 障害種別の平均月収・年収(雇用形態問わず)
    障害種別平均月収年収換算特徴
    身体障害者約21万5千円約258万円フルタイム正社員が多く比較的高め
    精神障害者約12万5千円約150万円パート・短時間勤務が多い傾向
    知的障害者約11万7千円約140万円週30時間以上勤務が約6割
    発達障害者約12万7千円約152万円IT・事務職での就労が増加傾向
    就労継続支援A型約7万2千円約86万円最低賃金保障あり・雇用契約あり
    就労継続支援B型約1万3千円約16万円雇用契約なし・工賃として支給

    身体障害者の月収が高い主な理由は、フルタイム正社員として雇用されるケースが多いからです。一方、精神障害者・発達障害者は体調管理のためにパートタイム(週20〜29時間)から始めるケースが多く、月収が低くなる傾向があります。勤務時間を増やすことで収入アップが期待できます。

    4. 法定雇用率の現状と推移

    企業には、従業員数に応じた割合の障害者を雇用する義務(法定雇用率)があります。2024年4月に引き上げられ、今後もさらなる引き上げが予定されています。

    📊 法定雇用率の引き上げスケジュール
    時期民間企業国・地方公共団体対象企業規模
    〜2024年3月2.3%2.6%43.5人以上
    2024年4月〜(現在)2.5%2.8%40人以上
    2026年7月〜(予定)2.7%3.0%38人以上

    2024年の法定雇用率達成企業の割合は46.0%で、前年から4.1ポイント低下しました。法定雇用率が引き上げられたことで達成のハードルが上がったためです。逆に言えば、法定雇用率を達成できていない企業が約半数もあることから、障害者の求人数は今後も増加が見込まれます

    5. 障害者就労を支える主要支援サービス

    🗂️ 障害者就職支援 主要サービス比較
    支援サービス対象者主な支援内容利用料金
    就労移行支援障害のある方(原則65歳未満)就職準備・職業訓練・定着支援原則1割(収入による減免あり)
    障害者就業・生活支援センター障害のある求職者・在職者就職・職場定着・生活面の相談無料
    ハローワーク(障害者専門窓口)求職中の障害者求人紹介・職業相談・職業訓練案内無料
    ジョブコーチ(職場適応援助者)職場適応に支援が必要な方職場訪問・業務指導・職場環境整備無料
    障害者職業センター求職中・在職中の障害者職業評価・カウンセリング・リワーク支援無料

    6. 今後の見通し:障害者雇用市場はさらに拡大へ

    以下の3つの要因から、障害者の雇用機会は今後さらに拡大すると見られています。

    ① 法定雇用率の引き上げが続く
    2026年7月には民間企業の法定雇用率が2.7%に引き上げられます。対象企業も38人以上に拡大するため、障害者を採用しようとする企業が一層増えます。

    ② テレワーク・在宅勤務の普及
    通勤が困難な障害者でも自宅でフルに能力を発揮できる環境が整ってきました。IT系・事務系・クリエイティブ系の在宅求人が増えています。

    ③ 精神・発達障害への理解が進む
    うつ病・発達障害(ASD・ADHD)の認知度が上がり、企業側の受け入れ体制が整ってきました。合理的配慮の義務化(2024年4月〜)により、障害者が働きやすい職場環境を整備する企業が増えています。

    まとめ

    日本の障害者就労を取り巻くデータを整理しました。

    • 障害者人口は約1,160万人(人口の9.2%)。精神障害者が最多
    • 2024年度の就職件数は115,609件で過去最高を2年連続更新
    • 平均月収は障害種別・雇用形態によって大きく異なる(身体障害者の正社員が最も高い傾向)
    • 法定雇用率は2025年現在2.5%、2026年7月に2.7%へ引き上げ予定
    • 精神障害者の雇用数が前年比11.9%増と急拡大

    障害者ナビでは、障害のある方の就職・転職を全力でサポートしています。求人情報の検索や就労支援機関の探し方など、お役立ち情報を豊富に掲載していますので、ぜひ他の記事もご覧ください。

    データ出典:内閣府「令和7年版障害者白書」、厚生労働省「令和6年度 障害者の職業紹介状況等」、厚生労働省「令和6年 障害者雇用状況の集計結果」、厚生労働省「令和5年度障害者雇用実態調査」

    投稿者プロフィール

    八木 洋美
    自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。
    • バナー