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障害者雇用枠は受かりやすい?採用されやすい人の特徴と一般雇用との違いを徹底解説

障害者手帳を取得している方が就職活動を始める際、まず気になるのが「障害者雇用枠での採用は受かりやすいのか」という疑問です。
一般枠の就職活動では、書類選考や面接を何度も受けてもなかなか結果が出ないことも多く、精神的な負担も大きくなりがちです。
では、障害者雇用枠に応募すると、本当に採用されやすくなるのでしょうか?
この記事では、
- 障害者雇用枠が受かりやすい理由
- 採用されやすい人の特徴
- 障害者雇用と一般雇用の違い
- 書類選考で落ちないコツ
について詳しく解説します!
障害者雇用枠が受かりやすい理由
障害者雇用枠が「受かりやすい」と言われる背景には、さまざまな要素があります。
一見単純に思えるかもしれませんが、実は法制度や市場環境などが密接に関わっているのです。
ここでは、障害者雇用枠が受かりやすいとされる主な理由を3つご紹介します。
従業員数が多い会社ほど障害者雇用の枠が多い
まず大きな理由の一つが、「障害者雇用促進法」に基づく法定雇用率の存在です。
この法律では、企業規模に応じて一定割合以上の障害者を雇用する義務が定められています。
2024年時点では、民間企業の法定雇用率は2.5%。つまり、社員数が100人いる企業であれば、少なくとも2〜3人の障害者を雇用しなければならない計算になります。
当然ながら、従業員数が多い大企業になればなるほど、雇用しなければならない障害者数も増えます。
そのため、大手企業では障害者雇用枠の求人を常時募集していることが多く、採用のチャンスが広がるのです。
また、大企業では障害者向けの社内支援制度(例:ジョブコーチの配置、障害者専任担当者の設置、職場環境の整備など)が整っているため、安心して働きやすい環境が用意されています。
このため、求職者側も大企業を中心に応募しやすくなり、結果的に採用の可能性が高まるのです。
障害者雇用枠ではライバルが少ない
一般雇用枠では、多くの応募者が殺到し、厳しい書類選考や面接競争を勝ち抜かなければなりません。
一方、障害者雇用枠は、対象者が限られているため、必然的にライバルの数が少なくなります。
障害者手帳を持っていることが応募条件となるため、対象人口自体が限られており、さらにその中でも実際に就職活動を行っている人は限られています。
また、障害特性や体調、希望条件(働ける時間帯や職種など)が人によって大きく異なるため、全員が同じ求人に集中することも少ないのです。
このため、適切な求人にマッチすれば、比較的スムーズに書類選考を通過し、面接に進める可能性が高くなります。
もちろん、最低限のマナーやビジネススキルは求められますが、一般枠の熾烈な競争と比べれば、はるかに採用ハードルは低いといえるでしょう。
障害者雇用ではキャリア形成がさほど求められない
一般雇用枠では、即戦力や将来の幹部候補生としての期待がかかるため、「キャリアプランをどう描くか」「どんな成長を見込めるか」といった点が厳しく問われます。
しかし、障害者雇用枠では、必ずしもそうした高いキャリア志向が求められるわけではありません。
企業側も、障害者枠の採用においては「安定して長く働き続けられること」を最優先に評価する傾向があります。
特に、日常的な業務を確実にこなせるか、体調管理ができるか、職場内で円滑なコミュニケーションが取れるかといった、実務レベルの安定性が重視されます。
そのため、無理に「将来は管理職を目指します!」とアピールする必要はなく、自分にできること、サポートがあればできることを正直に伝える方が、かえって高評価につながりやすいのです。
また、障害特性に応じた配慮(例:勤務時間の調整、業務内容の限定など)が認められやすく、体調に合わせた無理のない働き方ができる環境が整えられていることも、障害者雇用枠の大きな魅力です。
障害者雇用枠で採用されやすい人の特徴

障害者雇用枠に応募する際、少しでも採用の可能性を高めたいと考えるのは自然なことです。
では、実際に企業が障害者枠で採用したいと感じる人材には、どのような特徴があるのでしょうか?
ここでは、障害者雇用枠で「採用されやすい人」の共通点を4つのポイントに分けて解説していきます。
これから就職活動を始める方も、すでに活動中の方も、ぜひ参考にして自己アピールのブラッシュアップに役立ててください。
自己PRや志望動機が明確
まず何よりも大切なのは、「自己PR」と「志望動機」が明確であることです。
障害者雇用枠に限らず、採用担当者は「なぜこの会社を選んだのか」「どのように貢献できるのか」を重視して選考を行っています。
自己PRや志望動機が曖昧だったり、使い回しのような内容だと、「この人は本当にうちで働きたいのか?」と疑念を抱かれてしまいます。
障害者雇用枠の場合、特に以下の点を意識して自己PRを作成しましょう。
- 自分の強み・得意分野を具体的に伝える
(例:「データ入力作業に集中して取り組める」「細かい作業を正確に行うのが得意」など) - 企業や業務に対する理解を示す
(例:「貴社の社会貢献活動に共感し、事務職として支えたい」) - 自分の働き方に関する意欲をアピールする
(例:「体調管理に努めながら、長期的に安定して勤務したい」)
一方的な希望ばかりではなく、「自分ができること」と「会社への貢献意欲」をバランスよく伝えることが重要です。
できることと苦手なこと、必要な配慮が明確
障害者雇用枠では、できること・苦手なこと・必要な配慮について、自己理解がしっかりできているかが大きなポイントとなります。
企業側は、採用後に無理なく業務を遂行できるかを見極めたいと考えています。
そのため、「何ができるのか」「どんな配慮があればスムーズに働けるのか」を具体的に説明できる人は、非常に高く評価されます。
たとえば、
- できること:「PCでのデータ入力や書類作成業務を正確にこなせます」
- 苦手なこと:「電話応対など、即時対応を求められる業務は苦手です」
- 必要な配慮:「週1回の通院のため、柔軟な勤務時間の調整をお願いしたいです」
このように、ポジティブに、かつ具体的に伝えることが重要です。
逆に、「できること」も「苦手なこと」もはっきりしないと、企業側は業務配置をイメージできず、採用を見送られてしまう可能性が高くなります。
自己理解を深めるためには、ジョブコーチや支援機関のカウンセリングを受けるのも有効な方法です。
職歴のブランクが少なく、長く働いた実績がある
障害者雇用枠でも、これまでの職歴はしっかり見られます。
特に「ブランクの有無」と「一つの職場で長く働いた実績」は、企業にとって大きな安心材料となります。
たとえば、数か月ごとに転職を繰り返している人よりも、同じ会社で2年、3年と安定して勤務していた人のほうが、「定着してくれそうだ」と評価されやすい傾向にあります。
もちろん、体調悪化などやむを得ない理由でブランクがある方も多いでしょう。
その場合は、ブランク期間中に取り組んだリハビリやスキルアップの努力、現在の体調管理状況などをきちんと説明すれば、マイナス印象を和らげることができます。
採用担当者は「過去」だけでなく「これから」も見ています。
今の自分がどれだけ安定して働ける状態にあるかをしっかりアピールしましょう。
資格取得など努力の跡が見える
障害者雇用枠であっても、企業側は「向上心」や「努力できる人」を評価します。
そのため、資格取得やスキル習得など、目に見える努力の跡がある人は採用されやすい傾向にあります。
たとえば、
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)資格を取得した
- 簿記検定に合格した
- Webデザインのオンライン講座を受講した
など、小さなことでもかまいません。
「自己成長のために努力できる人」という印象を持ってもらうことが大切です。
特に、業務に直結するスキルを身につけていれば、採用後すぐに戦力として期待されるため、給与条件の面でも有利になる可能性があります。
また、資格がなくても、日常的に努力していること(例:タイピング練習、メンタルヘルスケアのための取り組みなど)を具体的に話すだけでも好印象につながります。
一般雇用枠の方が受かりやすいケースもある

障害者手帳を持っていると、「障害者雇用枠の方が受かりやすい」と思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。
実は場合によっては、一般雇用枠の方が採用されやすいケースも存在します。
「障害者雇用枠でうまくいかなかったから終わりだ」と考える必要はありません。
自分の状況や希望、スキル、体調に応じて、柔軟に一般枠も選択肢に入れることが、就職活動成功のカギになる場合もあるのです。
ここでは、なぜ一般雇用枠の方が受かりやすい場合があるのか、その理由について詳しく解説していきます。
企業を選ばなければ、一般雇用枠の方が受かりやすい
障害者雇用枠は、障害のある方に配慮した働き方を提供するための特別な制度です。
そのため、企業側も採用にあたって慎重になりがちで、業務の内容や勤務条件、配慮事項を事前にしっかり調整しなければなりません。
これが逆に、採用までに時間がかかったり、求人が限られたりする原因にもなっています。
一方、一般雇用枠では、企業の求人数が圧倒的に多く、業種・職種の選択肢も豊富です。
特に、飲食業界、物流業界、小売業界、サービス業界などでは、慢性的な人手不足に悩んでいる企業も多く、経験不問・未経験歓迎の求人も数多く存在します。
このため、企業を選り好みせず、「働けるところでまず経験を積む」というスタンスで臨めば、一般枠の方が比較的スムーズに内定を得られるケースも少なくありません。
一般雇用枠の方が受かりやすい具体例
- 物流・倉庫業界
仕分け作業やピッキングなど、軽作業中心の業務で人材を広く募集している企業が多い。 - 飲食・サービス業界
ホールスタッフ、調理補助、清掃業務など、未経験OKのポジションが豊富。 - 販売・小売業界
レジ業務、品出し、在庫管理など、体力に応じて働ける業務も多い。
こうした業界では、一定の体調管理ができれば、障害の有無を問わず活躍できるチャンスがあります。
特に、障害内容をオープンにしても問題ない環境や、特に申告しなくても十分に配慮される職場も増えてきています。
企業側が重視するポイントは?
一般枠では、企業側は主に以下の点を重視して選考を行います。
- しっかり出勤できるか(勤務安定性)
- 業務指示にきちんと従えるか(協調性)
- 基本的なビジネスマナーが身についているか(社会性)
つまり、「特別なスキル」や「高い能力」よりも、当たり前のことをきちんとできるかどうかが重視される傾向にあります。
体調が安定していて、ある程度のコミュニケーション能力があれば、十分にチャンスはあります。
一般枠応募時の注意点
ただし、一般枠で働く場合には、以下の点に注意が必要です。
- 障害の開示(オープン就労)をするか、非開示(クローズ就労)にするかを慎重に判断する
- 必要な配慮が受けられない可能性を考慮する
- 無理をして体調を崩さないよう、自分の限界をきちんと把握しておく
一般枠では、障害を理由にした配慮義務が法律上課せられていないため、自分で体調管理を徹底する必要があります。
また、職場に障害に対する理解がない場合、周囲に頼りづらいこともあるため、自立的な働き方が求められる点も心得ておきましょう。
ただ、一般雇用で長く働くことは難しい
一般雇用枠での就職は、確かに求人数も多く、受かりやすいケースも存在します。
特に、障害をオープンにしない「クローズ就労」を選択すれば、企業側に障害を開示しないまま、一般の応募者と同じ土俵で就職活動を行うことが可能です。
しかし、たとえ一般枠で採用されたとしても、長く働き続けることには大きなハードルが存在します。
ここでは、なぜ一般雇用枠での長期就労が難しいのか、その具体的な理由を解説していきます。
二次障害のリスクと隣り合わせ
一般雇用枠で働く場合、企業は障害に対して配慮義務を負っていません。
そのため、勤務時間、業務量、職場環境などに障害特性に応じた調整を期待することは難しく、自分で周囲に合わせながら働き続ける必要があります。
この状況が続くと、次第に大きな負担が積み重なり、以下のような二次障害を引き起こすリスクが高まります。
- うつ病・適応障害などの精神疾患
業務過多や人間関係のストレスによって、心身に不調をきたすことがあります。 - 体調悪化や持病の再発
無理な勤務により、もともとの障害症状が悪化するケースも少なくありません。 - 職場内での孤立感
配慮がない職場環境では、自分だけが苦しんでいるように感じ、孤独感が増してしまうことも。
これらのリスクは、当初は小さな負担でも、時間の経過とともに深刻化する傾向があります。
特に、障害をオープンにしていない場合、周囲から「なぜあの人は配慮を求めないのか」と誤解されたり、理解を得られずにさらにストレスを感じることもあるでしょう。
最初は頑張れるかもしれませんが、無理を続けた結果、働き続けること自体が困難になるリスクを常に意識しておく必要があります。
必然的に転職を繰り返すことになる
もうひとつの問題は、「職場に長く定着することが難しくなり、転職を繰り返すリスクが高まる」という点です。
一般雇用枠では、成果主義・即戦力重視の風潮が強いため、業務遂行能力に障害特性が影響する場合、評価が下がりやすくなります。
例えば、
- 体調不良による欠勤や遅刻が続く
- マルチタスクに対応できない
- 長時間集中作業が困難
といった事情があっても、配慮されることなく「パフォーマンス不足」とみなされ、結果的に居づらくなったり、契約更新されなかったりすることもあります。
こうして短期間で離職と転職を繰り返すうちに、履歴書にブランクが増え、次第に就職活動自体が難しくなっていく悪循環に陥る危険性もあるのです。
転職リスクが生む精神的負担
さらに、頻繁な転職は経済的・精神的な負担も大きくなります。
- 転職活動のたびに職歴説明を求められるプレッシャー
- 貯金の減少による生活不安
- 「また失敗したらどうしよう」という自己肯定感の低下
こうした負のスパイラルに陥ると、次第に自信を失い、ますます就職活動が難航するというケースも珍しくありません。
長く働き続けるためには
一般雇用枠にチャレンジする場合でも、「自分の障害特性に合った職場」を見極めること、そして必要なときは勇気を持って障害開示(オープン就労)を検討することが大切です。
無理に一般枠にこだわるのではなく、長く安定して働ける環境かどうかを最優先に考えることが、キャリア形成のためには何より重要です。
書類選考が通らない原因と対策

就職活動において、多くの方が最初に直面する壁――それが書類選考です。
特に障がい者雇用枠での応募でも、「なかなか書類が通過しない」「面接まで進めない」と悩む方は少なくありません。
しかし、書類選考で落ちる原因は必ずしも「能力不足」ではありません。
多くの場合、書類の作り方やアピールの仕方に問題があることがほとんどです。
ここでは、書類選考が通らない主な原因と、それぞれに対する具体的な対策をご紹介します。
応募条件(採用要件)に合っていない
まず、最も基本的な原因は、「応募条件に合っていない」ことです。
企業が求人票に記載している「応募資格」や「必須条件」には、理由があります。
たとえば、「事務経験3年以上」「Excel中級以上」「普通自動車免許必須」などがそれにあたります。
これらの条件を満たしていない場合、どんなに熱意を伝えても、書類選考で落ちる可能性が非常に高くなります。
企業は、採用後すぐに業務を任せられる人材を求めているため、条件を満たしていない応募者は対象外とされやすいのです。
対策
- 応募前に求人票をしっかり読み、必須条件を満たしているかを自己チェックする
- 条件に少しだけ不足している場合は、履歴書・職務経歴書で「今後の習得予定」や「自己学習中」であることを補足説明する
- 無理に条件を満たさない求人に応募するのではなく、自分に合った求人を選び直す
まずは「選ばれる確率が高い求人」に絞り込むことが、書類通過率を高める第一歩です。
応募書類に不備がある
意外と多いのが、「書類の不備」による落選です。
- 写真が貼られていない、または古い写真を使っている
- 記載漏れ(学歴・職歴に抜けがある、日付が未記入)
- 誤字脱字が多い
- フォーマットがバラバラで読みづらい
これらは、内容以前に「ビジネスマナーができていない」と判断され、即不採用となるリスクを高めます。
対策
- 提出前に必ず第三者に書類をチェックしてもらう
- 誤字脱字の確認は声に出して読むと効果的
- 最新の写真を使用し、清潔感のある身だしなみを心がける
- 書類のフォーマットは統一し、シンプルで見やすくまとめる
「書類の完成度=社会人としての基本力」と見なされるため、丁寧な作成を心がけましょう。
職歴のブランクがある、転職回数が多い
障がいによる休職や治療期間など、ブランクが生まれてしまうことは仕方ありません。
また、体調変動により、短期間で転職を繰り返してしまった方もいるでしょう。
しかし、何の説明もなくブランクや転職歴だけが並んでいると、企業側は「安定して働けないのでは?」と不安に感じてしまいます。
対策
- ブランク期間には「療養」「自己研鑽」「スキルアップのための勉強」など、ポジティブな説明を添える
- 転職理由も簡潔に、かつ前向きな言葉でまとめる(例:「体調管理を優先したため」「ステップアップのため」など)
- 現在は安定して働ける状態であることを強調する
ネガティブな印象を与えないよう、前向きなストーリーに仕立て直すことが大切です。
自己PRや志望動機の内容が分かりづらい
書類選考では、「この人はうちの会社で活躍してくれそうか」というイメージを持ってもらう必要があります。
しかし、自己PRや志望動機が抽象的すぎる、あるいは漠然としていると、採用担当者に響きません。
たとえば、
- 「努力します」
- 「成長したいです」 だけでは、他の応募者との差別化ができません。
対策
- 自己PRは具体的なエピソードを交えて、「どんな強みがあるのか」「どのように活かせるか」を説明する
- 志望動機は「なぜこの会社か」「なぜこの仕事か」をはっきり伝える
- 企業研究を行い、求人内容と自分の経験や希望をリンクさせる
オリジナリティのある、具体的な内容で自分らしさをアピールしましょう。
障害の内容や程度が分かりづらい
障がい者雇用枠の場合、障害内容や配慮事項についての記載が不十分だと、企業側が「受け入れ可能か判断できない」と感じてしまい、見送りの対象になることがあります。
特に、精神障害や内部障害など、外見からはわかりにくい障害の場合、しっかりと自己開示することが重要です。
対策
- 障害の種類と、日常生活や仕事にどのような影響があるかを簡潔に説明する
- 必要な配慮事項(例:通院配慮、業務量調整など)を明記する
- 強調すべきは「こういう配慮があれば、問題なく業務ができます」というポジティブなメッセージ
不安要素を最小限にし、安心して雇用できるイメージを持ってもらうことがポイントです。
障害者雇用の仕事探しのポイント
障害者手帳を取得している方が仕事を探す際、選択肢や探し方に迷うことも多いのではないでしょうか。
特に、「自分に合った職場をどう見つけるか」「どこに相談すればいいのか」が分からず、最初の一歩を踏み出せずにいる方も少なくありません。
障害者雇用枠で安定して働くためには、適切な情報源を活用し、自分に合った環境を見極めることがとても大切です。
ここでは、障害者雇用の仕事探しで押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
ハローワークの障害者窓口に相談する
まず活用したいのが、全国に設置されているハローワーク(公共職業安定所)の障害者窓口です。
ハローワークには、障害者専用の「専門援助部門」が設けられており、専門知識を持った職員が、障害特性に応じた就職支援を行っています。
ここでは、次のようなサポートを受けることが可能です。
- キャリアカウンセリング
- 求人情報の紹介
- 応募書類(履歴書・職務経歴書)の作成支援
- 面接対策、模擬面接
- 企業との条件調整(勤務時間や配慮事項など)
また、障害者雇用枠に特化した求人情報が多数取り扱われており、一般求人とは異なる、障害への理解が進んだ企業を紹介してもらえるのが大きなメリットです。
さらに、「障害者トライアル雇用」や「ジョブコーチ支援」など、障害者の就労定着をサポートする制度も利用可能なため、働き始めた後の不安も軽減できます。
就労移行支援を利用する
次におすすめしたいのが、就労移行支援事業所の利用です。
就労移行支援とは、一般企業への就職を目指す障害のある方に対して、就職に必要なスキル訓練や就職活動サポートを提供する福祉サービスです(対象年齢:18歳~65歳未満)。
利用できる主なサービス内容は以下の通りです。
- ビジネスマナー研修(挨拶、電話応対、メール作成など)
- PCスキル訓練(Word、Excel、タイピングなど)
- グループワークによるコミュニケーション力向上
- 履歴書・職務経歴書の作成サポート
- 企業見学・実習の機会提供
- 就職後の職場定着支援
特に、ブランクがある方や、初めて就職を目指す方にとっては、基礎から社会復帰に向けた準備ができる点が大きなメリットです。
また、事業所によっては、特定の業界(事務職、IT職、クリエイティブ職など)に特化した支援プログラムを用意しているところもあり、自分の希望に合ったスキルアップが可能です。
「いきなり企業に応募するのは不安…」という方は、まず就労移行支援を利用して、基礎力を身につける選択肢も検討してみましょう。
障害者に特化した転職エージェント・転職サイト:障害者ナビを利用する
現代の就職活動で欠かせないのが、障害者雇用に特化した転職エージェントや転職サイトの活用です。
障害者ナビでは、通常の求人紹介にとどまらず、次のようなサポートを受けることができます。
- キャリアカウンセラーによる個別相談
- 自分に合った求人の提案
- 応募書類作成のサポート
- 企業への推薦・条件交渉
- 面接対策、同行サポート
- 内定後のフォローアップ、定着支援
また、障害者ナビでは、「リモートワーク可」「時短勤務可」「通院配慮あり」など、希望条件に合った求人を絞り込むことができ、効率的に仕事探しが進められます。
👉 障害者向け求人を探す障害者ナビはこちら!
特に、障害内容や希望する配慮について事前に企業と調整してもらえるため、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。
「ひとりでの就職活動に不安がある」「より良い条件で働きたい」という方は、ぜひ専門エージェントの利用を検討してみてください。
まとめ
障害者雇用枠で自分に合った仕事を見つけるためには、正しい情報収集と、適切な支援サービスの活用が不可欠です。
- ハローワークの障害者窓口で専門的な就職支援を受ける
- 就労移行支援でスキルと自信を身につける
- 障害者ナビを使って効率的に求人探しを進める
これらの方法を組み合わせながら、自分にとって「無理なく働き続けられる職場」を探していきましょう。
焦らず、着実に、自分に合ったキャリアを築くために、一歩ずつ前進していきましょう!