2025/08/20
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障害者雇用の面接でよく聞かれる質問11選と答え方のコツ【事務職向け】

この記事の内容

はじめに

障害者雇用の求人で最も多いのが「事務職」です。
一般事務・営業事務・総務や人事など、幅広い分野で採用が行われており、応募者数も多いため面接対策が重要になります。

特に事務職の面接では、「PCスキルのレベル」や「どのような配慮が必要か」など、事務職ならではの質問が多く出されます。一般枠の面接と違って、自分の障害について触れる必要がある点も特徴です。

本記事では、事務職を希望する方が安心して面接に臨めるように、障害者雇用の面接でよく聞かれる質問11選答え方のコツを詳しく解説します。これから面接を控えている方は、ぜひ参考にしてください。


障害者雇用の面接の特徴(一般枠との違い)

「業務遂行能力」だけでなく「配慮事項」を確認される

一般枠の面接では、スキルや経歴が重視されますが、障害者雇用の面接では「どのような配慮があれば長く働けるのか」が必ず確認されます。
例えば、以下のような質問が多く見られます。

  • PC作業はどのくらい可能か(Excel・Wordなどのスキル)
  • 通院や体調に合わせた勤務調整が必要か
  • 職場での環境面(静かな環境が必要か、段差の有無など)

企業は「どのように配慮すれば能力を最大限に発揮できるのか」を知りたいと考えているため、具体的に答えることがポイントです。


障害について触れる必要がある

一般枠の面接では体調や障害についてはほとんど聞かれませんが、障害者雇用の場合は自分の障害特性を伝える必要があります。

ただし、「診断名」を詳しく説明する必要はありません。
大切なのは、次の2点です。

  • 業務に影響がある部分を伝えること(例:長時間の立ち仕事は困難、電話応対は可能など)
  • 配慮があれば問題なく業務できることを伝えること

過度にマイナス面を強調せず、できることとできないことを整理して説明することで、企業も安心して受け入れやすくなります。


長期的に働けるかどうかを重視されやすい

事務職は長期的に就労しやすい職種であるため、企業は「安定して働けるか」を特に重視します。
実際の面接では、以下のような点を確認されるケースが多いです。

  • これまでの就業継続期間(ブランクがある場合は理由と再発防止の工夫)
  • 体調や通院スケジュールとの両立が可能か
  • 長期的にキャリアを積む意欲があるか

ここで大切なのは、「安定して働くために自分なりに工夫していること」を具体的に話すことです。

回答のポイント

  1. ブランクについて問われた場合
    「以前は体調を崩して退職しましたが、現在は服薬と定期通院で安定しています。生活リズムも整えており、長期的に働ける環境を整えています。」
  2. 通院との両立について問われた場合
    「月に1回、平日の午前中に通院が必要ですが、事前に日程を共有すれば業務に支障はありません。勤務時間の調整も柔軟に対応できます。」
  3. 長期的に働く意欲を問われた場合
    「事務職として正確さや継続性を重視しており、長く働きながらスキルを磨きたいと考えています。ExcelやWordの資格取得にも取り組んでいます。」

このように「過去の課題 → 現在の改善点 → 今後の展望」という流れで答えると、説得力が増し、企業も安心して採用を検討しやすくなります。

よく聞かれる質問11選と答え方のコツ【事務職向け】

1. 障害について教えてください

面接で最初に聞かれることが多い質問です。
答える範囲は「業務に関わる部分」に絞りましょう。

  • ❌ 医療用語や病名だけを説明する → 面接官には伝わりにくい
  • ✅ 「日常での困りごと」と「工夫していること」を具体的に伝える

回答例
「長時間の立ち仕事は難しいため、座っての事務作業を希望しています。ただ、PC作業や電話応対は問題なく行えます。集中力を維持するために、定期的に小休憩を挟むようにしています。」


2. 日常生活や通勤で支障はありますか?

企業は「無理なく通勤できるか」を重視します。

  • 通勤方法(電車・バス・車通勤など)を整理して答える
  • 体力面の調整方法も補足できると安心感が増します

回答例
「公共交通機関で片道40分ほど通勤可能です。体調を維持するために、朝は早めに出て余裕を持って移動しています。」


3. 事務職に必要なPCスキルはありますか?

事務職の採用ではWord・Excelの基本操作が必須とされます。

  • 「できること」と「現在学習中のこと」を正直に伝える
  • 簡単な資料作成・データ入力ができると好印象

回答例
「Excelで表計算や簡単な関数(SUM・AVERAGEなど)が使えます。現在はVLOOKUP関数を独学で学んでいるところです。」


4. 業務中に必要な配慮はありますか?

「配慮してほしいこと」だけでなく、「自分で工夫していること」も合わせて伝えると前向きな印象になります。

回答例
「集中力が続きにくいので、1時間ごとに短い休憩を取れると助かります。ただし、自分でもタスク管理アプリを活用し、効率的に業務を進めるよう工夫しています。」


5. これまでの職務経験について教えてください

経験が浅い場合やブランクがある場合も、「その間に取り組んだこと」をアピールできます。

回答例
「前職ではデータ入力や電話応対を担当しました。退職後はブランクがありましたが、その間にMOS資格を取得し、PCスキルを磨きました。」


6. 前職の退職理由について教えてください

企業が最も気にする質問の一つです。ネガティブな理由だけで終わらせず、改善策や前向きな意欲を添えることが重要です。

  • ❌ 「人間関係が合わなかったから」だけで終わる
  • ✅ 「当時は体調が安定せず退職しましたが、現在は服薬や生活リズムの改善で安定しており、長期的に働ける準備が整いました。」

回答例
「前職では体調不良で退職しましたが、現在は医師の指導のもと安定しています。同じことを繰り返さないために生活習慣を見直し、通院も継続しています。今後は事務職として長く働き、スキルを積みたいと考えています。」

7. なぜ当社を志望したのですか?

志望動機は、「事務スキル」×「障害者雇用の理解」で組み立てると効果的です。

回答例
「事務職としてこれまでのデータ入力の経験を活かせると感じました。また、御社が障害者雇用に積極的に取り組んでいる点に魅力を感じ、安心して長く働けると考え志望しました。」


8. どのような働き方を希望しますか?

フルタイム・時短勤務の希望を明確に伝えることが大切です。

回答例
「まずは週30時間程度から始め、体調が安定してきたらフルタイム勤務を目指したいと考えています。」


9. ストレスを感じたとき、どう対処していますか?

ストレス耐性やセルフケアは、長期雇用に直結するポイントです。

回答例
「不安を感じたときは深呼吸や軽いストレッチをしています。また、必要に応じて上司に相談するなど、一人で抱え込まないように心がけています。」


10. 今後のキャリアについてどう考えていますか?

企業は「長く働いてほしい」と考えているため、前向きなキャリアプランを示すと効果的です。

回答例
「まずは事務職として基礎をしっかり固めたいです。その上で、将来的にはデータ分析や総務業務にも挑戦し、幅広く貢献できるようになりたいです。」


11. 体調管理で工夫していることはありますか?

自己管理ができる人材であることを伝えましょう。

回答例
「服薬と月1回の通院で体調を安定させています。生活リズムを整えるために、毎朝同じ時間に起床するように心がけています。」


回答で意識すべきポイント

1) ポジティブに表現する(できないこと → 工夫していること)

ねらい:課題だけだと不安材料になります。「対処法」と「成果」まで伝えると採用側は運用イメージを持てます。

  • 結論:どう対応できるか
  • 行動:具体的な工夫
  • 結果:業務上の成果・再発防止

NG→OK

  • NG:「長時間の集中が苦手です。」
  • OK:「50分作業+10分小休憩で集中を維持しています。タスク管理アプリで優先度を可視化し、入力ミス率を前職で月間0.2%まで削減しました。」

2) 嘘をつかない・曖昧にしない(後のミスマッチ防止)

ねらい:実務に入ってから破綻しない“運用条件”を先に共有。
やり方レベル分解で伝える(できる/一部できる/できない・今後対応)。

例:Excelの伝え方

  • できる:基本関数(SUM/AVERAGE/COUNTIF)、VLOOKUP・フィルター・並べ替え書式設定・簡単なグラフ
  • 一部できる:IF・条件付き書式は使用経験あり/ピボットは学習中
  • できない・今後:マクロは未経験だが、社内標準に合わせて習得予定

ブランク説明テンプレ

  • 「○年○月〜○年○月は体調調整のため休職。服薬の見直しと通院で安定。期間中にMOS Excelを取得し、タイピング(かな入力/ローマ字)1分◯◯字まで向上しました。」

3) 配慮事項は「具体的」に(時間・頻度・代替案まで)

ねらい:現場は“どの程度の調整が必要か”を知りたい。
やり方数値化+代替案+自助努力をセットで。

OK例(数値+代替案)

  • 月1回・平日午前に通院が必要です。2週間前に共有し、当日分は前日までに前倒し処理します。」
  • 1時間に5〜10分の小休憩で集中を維持できます。繁忙時は午前・午後で各1回にまとめても対応可能です。」
  • 「騒音が苦手なので静かな席または簡易パーテーションがあると助かります。ノイキャンヘッドホンの私物利用でも対応できます。」

4) 客観的な根拠を添える(資格・実績・第三者評価)

ねらい:言葉より“証拠”。

  • 資格:MOS(Excel/Word)・日商PC・P検 など
  • 実績:1日120件のデータ入力/月間請求書200件のチェック/電話一次対応30件/日
  • 評価:上長の評価コメント勤怠安定(直近6ヵ月欠勤0)

5) 事務職らしい「正確性・継続性」を具体で示す

OK例

  • ダブルチェック表を運用し誤記載を前期比40%削減。」
  • テンプレート整備で見積書作成時間を1件あたり7分短縮。」
  • 在宅併用でも日次で進捗レポート共有し、遅延ゼロを継続。」

6) 会社メリットまで言及(配慮=生産性向上の投資)

OK例

  • 「上記の配慮でミス再発を避け、納期遵守率を維持できます。ルーティンの標準化にも貢献できます。」
  • 属人化の解消(手順書化)を進め、引き継ぎコストを下げます。」

7) 逆質問で“定着できるか”をすり合わせ

質の高い逆質問例

  • 「事務チームの繁忙期(時期・波)はいつ頃ですか?」
  • 在宅・時差出勤の運用実績やルールはありますか?」
  • 「チェック体制(Wチェック/承認フロー)を教えてください。」
  • 「PC環境(デュアルモニタ/IME設定)の整備は可能ですか?」

8) 60秒自己紹介テンプレ(そのまま使える)

氏名です。前職では(部署)でデータ入力・伝票処理・電話一次対応を担当し、1日◯◯件を期限厳守で処理しました。Excelの基本関数/VLOOKUP・Wordの書式設定が可能です。障害特性として(要点1つ)がありますが、(具体的工夫)で対応しています。月1回午前の通院があり、事前共有と前倒しで業務に支障が出ない運用をしています。正確性と継続性を強みに、御社の(具体の業務)で貢献します。」


9) 面接前チェックリスト(最終確認)

  • 履歴書・職務経歴書と配慮事項メモ(数値つき)を整合
  • PCスキルの棚卸し表(できる/一部できる/今後)を準備
  • 想定質問11個の口頭練習(録音→改善)
  • 逆質問3つを用意(繁忙期・体制・環境)

面接前に準備しておきたいこと

自己紹介と障害説明のテンプレート化

面接で必ず聞かれる「自己紹介」と「障害の説明」は、あらかじめテンプレート化しておくと安心です。

  • 自己紹介では「氏名」「これまでの職務経験」「得意な業務」「応募企業で活かせるスキル」を簡潔に。
  • 障害説明では「業務に影響する点」と「工夫・配慮があれば問題ない点」をセットで伝える。


「これまで一般事務でデータ入力や電話応対を経験しました。障害特性として長時間の集中が続きにくい面がありますが、1時間ごとに休憩を取れば安定して業務を継続できます。」


配慮事項の整理(書面にまとめるのも有効)

面接では口頭だけでなく、配慮事項をA4一枚にまとめた書面を準備すると理解がスムーズです。

  • 勤務時間の希望(フルタイム/短時間勤務など)
  • 通院頻度や時間帯(例:月1回、平日午前)
  • 職場環境に関する配慮(静かな席、段差解消など)
  • 自分でできる工夫(アプリ活用、体調管理法など)

書面にすることで「準備ができている人」という印象を与え、安心感にもつながります。


PCスキル・資格の棚卸し

事務職面接では、PCスキルの具体的レベルを質問されることが多いため、事前に棚卸ししておきましょう。

  • Word:文書作成、差し込み印刷、レイアウト調整
  • Excel:四則演算、関数(SUM・AVERAGE・VLOOKUP)、グラフ作成、ピボットテーブルの経験有無
  • PowerPoint:基本的なプレゼン資料の作成
  • 資格:MOS、日商PC検定、P検など

「どこまでできるか/今勉強中のもの」を整理して答えると、企業も業務のイメージを持ちやすくなります。


模擬面接の活用(就労移行支援・ハローワーク)

実際の面接を想定した模擬面接を行うことで、本番への不安を大きく減らせます。

  • 就労移行支援事業所では、職員が企業面接に近い形式で練習してくれる
  • ハローワークの障害者専門窓口では、模擬面接や履歴書添削のサポートを受けられる
  • 家族や友人にお願いして練習するのも有効

事前に「どんな質問が来ても落ち着いて答えられる状態」を作っておくことが、安心して本番に臨むカギです。


まとめ|安心して面接に臨むために

障害者雇用の事務職面接では、「PCスキル」と「配慮事項」が大きなポイントです。
「できること」「できないこと」を正直に整理し、前向きな工夫や改善策とあわせて伝えることで、企業も安心してあなたを受け入れやすくなります。

準備をしっかり整えれば、不安は大きく減り、自然体で面接に臨むことができます。
面接は完璧に答える場ではなく、あなたが「どう働きたいか」を伝える場です。どうか自信を持って、あなたらしい答え方で臨んでください。
その誠実さと準備の積み重ねが、必ず面接官に伝わり、長く安心して働ける職場との出会いにつながります。

投稿者プロフィール

八木 洋美
自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。
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