2025/08/23
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障害者雇用で転職エージェントは使うべき?メリット・デメリットとハローワークとの違いを徹底解説

はじめに

障害者雇用での就職活動は、「自分に合った求人が見つかるか」「配慮が本当に得られるか」といった不安を抱えやすいものです。
就職活動の方法には ハローワーク就労支援機関、そして 転職エージェント など、複数の選択肢があります。

なかでも転職エージェントは、求人紹介だけでなく面接対策や企業との条件交渉までサポートしてくれる点で注目されています。
一方で、「本当に使うべきか」「ハローワークや就労支援とどう違うのか」と迷う方も少なくありません。

本記事では、障害者雇用における転職エージェントの役割を整理し、利用するメリット・デメリットをわかりやすく解説します。就職活動を効率的に進めたい方や、自分に合った働き方を見つけたい方はぜひ参考にしてください。


障害者雇用における転職エージェントとは?

一般的な転職エージェントとの違い

通常の転職エージェントは「即戦力の人材」を求める求人が多く、障害者への配慮が十分でない場合があります。
それに対し、障害者雇用に特化したエージェントは、企業とのマッチング時に「どのような配慮が必要か」「働きやすい職場環境があるか」を重視して紹介してくれる点が大きな違いです。

障害者専用の転職エージェント

障害者向けに特化したサービスで、障害者雇用の求人だけを扱っているため、安心して応募できるのが特徴です。

ハローワーク・就労移行支援との役割の違い

  • ハローワーク:国の機関であり、地域密着型の求人が多い。ただしサポートは一般的で、個別の配慮交渉までは難しいことがある。
  • 就労移行支援事業所:職業訓練や就労準備に特化しており、スキルアップや生活リズムの安定を目指す人に適している。
  • 転職エージェント:企業との橋渡し役として、履歴書添削や面接練習、条件交渉など「就職活動の実践サポート」に強い。

このように、それぞれの機関には得意分野があります。自分の状況に合わせて、複数を組み合わせて利用するのも効果的です。

転職エージェントを使うメリット

非公開求人に出会える

転職エージェントを利用すると、一般には公開されていない「非公開求人」を紹介してもらえることがあります。
特に障害者雇用枠では、企業が応募の殺到を避けるために非公開で募集するケースが多く、人気企業や大手企業の求人に出会える可能性が高まります。

企業との調整を代行してくれる

「勤務時間の調整」「在宅勤務の可否」「通院配慮」など、自分では伝えにくい条件交渉をエージェントが代行してくれるのも大きなメリットです。
たとえば「週に1回の通院を考慮してほしい」といった要望も、直接企業に言うより、第三者を通すことでスムーズに伝わりやすくなります。

応募書類(履歴書・職務経歴書)の添削が受けられる

転職エージェントでは、履歴書や職務経歴書の書き方指導も受けられます。
「障害のことをどこまで書くべきか」「強みをどう表現するか」と悩む方にとって、専門的なアドバイスは安心材料になります。

面接練習・模擬面接で安心できる

本番前に模擬面接を行い、フィードバックをもらえるのも強みです。
「障害についてどう説明すればいいか」「配慮事項を伝えるタイミングは?」など、実際の面接を想定した練習を重ねることで、自信を持って臨めます。

自分の障害や配慮事項を客観的に伝えてもらえる

面接の場で直接話すのが難しい場合でも、エージェントが事前に企業へ状況を説明してくれることがあります。
これにより「どのような配慮があれば働けるのか」が企業に伝わりやすく、ミスマッチを防げます。

転職後の定着支援を受けられるケースもある

就職が決まった後も、定着支援を行ってくれるエージェントもあります。
「入社後に環境が合わず不安」「上司とのコミュニケーションに悩む」といった時に、間に入って相談に乗ってくれるのは心強いサポートです。


転職エージェントのデメリット・注意点

希望職種が少ない場合がある

障害者雇用の求人は、まだ事務職・軽作業などに偏りがちな傾向があります。
「専門職や技術職を希望しているのに求人が少ない」と感じるケースもあるため、エージェントの保有求人の傾向を確認することが大切です。

担当者との相性問題

担当者の経験や理解度によってサポートの質に差が出ることがあります。
「こちらの希望を理解してくれない」「連絡が遅い」といった不満が出る場合もあるため、合わないと感じたら担当変更や別のエージェントの利用を検討しましょう。

企業からの紹介を受けられないケースもある

スキル不足や希望条件が厳しすぎる場合、求人紹介を断られることもあります。
「完全在宅・高収入・残業なし」などといった条件をすべて求めると、紹介が難しくなるため、優先順位を整理して現実的に伝えることが重要です。

1社だけでは情報が偏る可能性

1つのエージェントだけに頼ると、その会社が持っている求人しか紹介されません。
偏りを防ぐためには、複数のエージェントに登録して比較するのがおすすめです。

自分で積極的に動かないと機会を逃す

エージェントはサポート役であり、受け身のままではチャンスを逃してしまいます。
「紹介された求人を待つだけ」でなく、自分でも求人を調べたり応募したりする積極性が必要です。


転職エージェントを有効に活用するコツ

複数のエージェントに登録して比較する

それぞれのエージェントによって強みが異なるため、2〜3社に登録して比較するのが理想です。
 

希望条件(働き方・配慮事項)を整理して伝える

「週◯日の在宅勤務が必要」「通院日には早退したい」など、具体的に条件を整理して伝えることで、エージェントはマッチする求人を紹介しやすくなります。

担当者との面談で正直に話す(無理に隠さない)

「体調に波がある」「満員電車での通勤が難しい」など、正直に伝えることで、企業とのミスマッチを防げます。
無理に隠すと、就職後にトラブルになるリスクが高まります。

紹介求人にただ応募するのではなく、自分でも調べてみる

エージェントが提示する求人だけに頼らず、ハローワークや障害者求人サイトも併用するのがおすすめです。
複数の情報源をチェックすることで、より納得できる就職先に出会えます。

支援機関(就労移行支援)と併用する方法

就労移行支援事業所で「生活リズムの安定」や「ビジネススキルの習得」を行いながら、転職エージェントで求人紹介を受けるという ハイブリッド活用 も効果的です。

実際にあった活用事例

精神障害のある人が書類通過率を改善できた例

ある精神障害を抱える方は、これまで応募しても書類選考で落ちることが多く、自信をなくしていました。
しかし転職エージェントを通じて 履歴書・職務経歴書の添削を受けた結果、書類通過率が大幅に改善
さらに模擬面接で「配慮事項の伝え方」を練習し、最終的に希望の事務職に就くことができました。

車いす利用者が在宅勤務の求人を紹介してもらえた例

車いすを利用している方は「通勤が負担で長く働けない」と悩んでいました。
エージェントに相談したところ、在宅勤務が可能なIT関連の求人を紹介され、無理なく働ける環境を確保。
結果として、スキルを発揮しながら長期的に働ける仕事に出会えました。

転職後の定着支援を受けて長く働けている例

ある利用者は入社後に「上司とのコミュニケーション」で悩み、退職を考えるほど不安を抱えていました。
そこで転職エージェントが間に入り、以下のようなサポートを実施しました。

  • 定期的な面談で状況をヒアリングし、本人が言いにくい悩みを早めに把握
  • 上司や人事へ働きかけ、指示を文書化して渡すように改善
  • コミュニケーション方法の工夫として、雑談よりもチャットや業務ツールでのやり取りを推奨
  • 「飲み会や雑務の参加が必須でない」ことを企業に確認し、本人に安心感を与える

このように、本人と企業の双方に橋渡しをすることで、職場環境が改善され、結果として3年以上安定して勤務を継続できています。
転職後のフォローを受けられるのは、エージェントを利用する大きなメリットのひとつです。


まとめ|転職エージェントは「使い方次第で大きな味方」

転職エージェントは決して万能ではありません。
求人が限られていたり、担当者との相性が合わなかったりすることもあります。
しかし、メリットとデメリットを理解したうえで、自分に合った使い方をすれば、大きな支えとなる存在です。

ハローワークや就労移行支援など、ほかの支援機関と組み合わせて活用することで、選択肢は広がります。
そして何より大切なのは、あなた自身が「自分に合った働き方」を見つけたいという思いを持ち続けることです。

障害者雇用に挑戦するのは、不安や壁も多いものです。
ですが、転職エージェントはその不安を軽くし、未来への一歩を後押ししてくれる味方になり得ます。

もし今、「どう動けばいいのかわからない」と迷っているなら、まずは一度相談してみてください。
そこから新しい可能性が広がり、安心して長く働ける仕事につながるかもしれません。あなたの力を必要としている企業は必ずあります。
転職エージェントを味方にして、自分らしい働き方をつかんでいきましょう。

投稿者プロフィール

八木 洋美
自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。
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