2025/09/12
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営業事務の仕事内容【金融編】|データ入力・契約書管理・顧客対応の特徴

はじめに

金融業界における営業事務は、企業や個人の資産を扱うため、正確性と信頼性が何よりも求められる職種です。

銀行・証券会社・保険会社など、業種ごとに扱う商品は異なりますが、どの職場でも「データ入力」「契約書管理」「顧客対応」といった事務業務が中心となります。

 他業界の営業事務と比べると、金融特有の専門知識や法令遵守の意識が必要になる点が特徴的です。小さな入力ミスが大きな損失やトラブルにつながるため、正確性を意識した働き方が重要となります。

金融業界の営業事務の仕事内容

データ入力業務

金融業界の営業事務で最も基本となるのがデータ入力です。顧客情報の登録・更新、契約内容の入力、入出金に関する処理などが含まれます。特に金額や日付は一字一句のミスも許されないため、集中力が求められます。

具体例

  • 銀行での振込依頼書の入力
  • 証券会社での取引内容記録や顧客口座の更新

日々の業務はルーチンワークが中心ですが、「正確さを積み重ねる」姿勢が不可欠です。

契約書・重要書類の管理

金融商品や保険契約に関わる契約書や申込書を正しく作成・整理・保管するのも大切な仕事です。不備があれば修正を依頼し、正式に有効な契約として扱えるように整えます。

実務例

  • 住宅ローン契約書の作成・チェック
  • 投資信託契約書のファイリング・管理

書類は法的効力を持つものが多く、紛失や誤記が許されないため、几帳面さや責任感が評価される分野です。

顧客対応の補助

営業担当のサポートとして、電話やメールでの顧客対応を担うこともあります。入金確認や手続きの進捗連絡など、定型的でシンプルな連絡が中心です。

注意点

金融商品の詳しい説明や提案は営業担当が行うため、営業事務は事務処理や確認連絡に徹する役割となります。顧客に安心感を与える、落ち着いた対応が期待されます。

金融業界ならではの特徴と求められるスキル

正確性とスピードの両立

金融業界では、入力や書類作成に小さなミスがあっても大きな問題に発展します。そのため、二重チェック体制や確認リストを活用しながら、正確かつスピーディーに業務を進める力が求められます。

コンプライアンス意識

金融庁の規制や個人情報保護法など、法律に則った事務処理が不可欠です。規則を守りながら業務を進める意識を持つことで、安心して任せられる人材と評価されます。

ITリテラシー

金融業界では専用システムを使った入力・管理が日常業務となります。さらにExcelでの関数利用(VLOOKUP、IF関数など)やデータ管理スキルも重視されるため、基本的なITスキルを身につけておくと強みになります。

障害者雇用における金融事務の適性

向いている特性

金融事務は「正確さ」と「継続性」が大きな評価ポイントとなります。特に以下のような特性を持つ方にとって、適性が高い職種といえます。

  • コツコツと作業を積み重ねられる
    データ入力や書類整理など、一見地味に思える業務も多いですが、継続的に取り組める姿勢が高く評価されます。
  • 集中して正確に取り組める
    金額や日付の入力は、一つの誤りが大きな損失や信用問題につながるため、正確性を意識して集中できることが強みになります。
  • マニュアルやルールに沿って業務を進めるのが得意
    金融業界は法律や規則に基づいて仕事が進むため、「手順を守る」「ルールを順守する」ことが得意な方は適性が高いといえます。

こうした特性は、障害の有無に関わらず金融事務で重視される力です。自分の強みを活かしやすい環境が整っている点は安心材料となります。

働きやすさの工夫

金融事務は正確性が重視される一方で、サポート体制が整っている企業も多く、働きやすさを工夫することで長く続けやすい職場をつくれます。

  • マニュアルやチェックリストの整備
    入力や書類確認の手順を明確にしておくことで、ミスの防止につながり、安心して作業できます。
  • わからないことを気軽に聞けるチーム環境
    金融商品や制度は複雑なため、分からない点をすぐに相談できる体制があると安心感が増します。
  • 集中できる静かなオフィス環境
    特にデータ入力や書類確認は、周囲が落ち着いていると業務効率が上がります。環境配慮の一つとして重視されるポイントです。

これらの工夫によって、「不安を抱えながら働く」のではなく「安心して長く働ける」職場環境が整います。

働くメリットと大変さ

メリット

  • 金融や経済の専門知識が自然と身につく
    預金・融資・証券・保険などを扱うため、日常生活にも役立つ知識を学べます。
  • 安定性の高い業界で、長期的にキャリアを築ける
    金融業界は景気変動に強い分野でもあり、安定した雇用が期待できます。
  • 経理や総務など、他部署へのキャリアチェンジにもつながる
    金融事務で培った正確性や数字に強い特性は、他の事務職にも活かせるスキルとなります。

大変さ

  • 決算期や年度末は業務量が増え、残業が発生することもある
    繁忙期は通常よりも業務が集中し、体力や集中力が必要となります。
  • 入力やチェックのプレッシャーが強く、精神的な緊張感を伴う
    「ミスが許されない」という緊張感が続くため、心身のバランスを保つ工夫が必要です。

ただし、多くの企業では 分担体制やダブルチェック を取り入れており、個人の負担を減らす取り組みも進んでいます。適切なサポート体制があれば、安心して働き続けられるケースが多いのも事実です。

求職者へのアドバイス

金融事務を目指す際には、不安から「専門用語をすべて覚えなければ」と思いがちですが、実際は 入社後の研修やOJTで学べる体制 が整っている企業が多いため、特別な学習は必須ではありません。とはいえ、基本的な用語(預金・融資・証券・保険など)を知っておくと、面接での会話や入社後の研修がスムーズになり、自信を持って業務に臨めます。

また、金融事務で高く評価されやすいのは 実務に直結するスキル です。

  • Excel関数の活用力
    VLOOKUPやIF関数、フィルター機能などを使えると、データ処理のスピードと正確性が大幅にアップします。
  • タイピングスピード
    データ入力やメール対応が多いため、ブラインドタッチで一定の速度を保てると「業務効率の良さ」として評価されます。
  • 正確性を意識した経験のアピール
    面接では「過去に数字のチェックや入力作業を丁寧に行った経験」などを具体例として伝えると効果的です。たとえば「請求書処理でミスを防ぐためにダブルチェックを徹底した」といったエピソードが有効です。
  • コツコツと作業を続けられる強み
    単純に「得意です」と伝えるよりも、「毎日決まったルールに沿って作業を継続してきた経験」を示すと、面接官に信頼感を与えられます。

つまり、金融の専門知識よりも 正確性・継続力・基本的なPCスキル の方が、採用の現場では重視される傾向にあります。準備段階では「知識の詰め込み」よりも「自分の強みをどう伝えるか」を意識すると、選考での印象がぐっと良くなるでしょう。

まとめ

金融業界の営業事務は、「正確性」「コンプライアンス意識」「システム操作力」が特に重視される仕事です。銀行や証券、保険など扱う商品は異なりますが、共通して求められるのは 小さなミスを防ぎ、安心して顧客に提供できる体制を支える力 です。

障害者雇用においても金融事務は人気の高い職種であり、コツコツと正確に取り組む姿勢を持つ方にとって、大きな適性を発揮できる分野といえます。実際、企業側もマニュアル整備やチェック体制を導入し、働きやすさを支える工夫を積極的に進めています。

また、金融業界で働くことで 専門知識や数字に強いスキルが自然と身につき、将来的には経理・総務など他部署へのキャリアチェンジ にもつながります。一方で、繁忙期の業務量や「ミスが許されない」という緊張感は避けられませんが、サポート体制を活用すれば十分に乗り越えられるものです。

求職者にとって大切なのは、「金融用語を完璧に覚えてから応募する」ことではなく、正確性や継続力といった自分の強みをどう伝えるか です。Excelやタイピングなど、即戦力につながるスキルを磨きながら、自信を持って面接に臨みましょう。

金融事務は、未経験からでも挑戦でき、経験を積むことで長期的なキャリア形成につながる職種です。小さな一歩からでも構いません。安心して挑戦し、自分らしい働き方を金融業界で築いていきましょう。

投稿者プロフィール

八木 洋美
自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。
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