2025/09/29
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【不服申立てガイド】障害年金「審査落ち」で諦めない!働く人が知るべき受給Q&Aと成功戦略

この記事の内容

はじめに:障害年金は「よくある疑問」で諦めない

障害年金は、病気やケガによって生活や仕事に支障が出たときに、国から受け取れる大切な公的年金制度です。しかし、この制度について多くの人が誤解や不安を抱えています。その不安から、「自分には無理だろう」と最初から諦めてしまうケースが後を絶ちません。

読者の不安に共感:間違った情報で受給を諦めていませんか?

障害年金に関するよくある疑問や不安は、主に以下の点に集中しています。

  • 「働いていたら障害年金はもらえないのでは?」
  • 「うつ病や発達障害などの精神疾患は対象外なのでは?」
  • 「申請手続きが複雑そうで、何をすればいいか分からない」

これらの不安は、誤った情報や制度の複雑さからくるものです。私たちは、こうした不安に真摯に寄り添い、正しい知識を提供することで、あなたが受給の可能性を最大限に高められるようサポートします。

記事の結論:正しい知識と戦略があれば、多くの人が受給できる可能性を秘めている

障害年金は、「働けない人」のためだけにある制度ではありません。実際に多くの人が、働きながら、あるいは精神疾患を抱えながら受給しています。重要なのは、制度のルールと、審査で何が評価されるかという戦略を持つことです。正しい知識と、万が一審査に落ちた場合の不服申し立ての戦略を知ることで、受給の可能性は大きく開けます。

この記事で得られること

この記事を読み終えることで、あなたは以下の具体的な知識と行動指針を得ることができます。

  1. 個別の不安をQ&Aで解消: 働くことや精神疾患での受給に関する、あなたの疑問に明確に答えます。
  2. 不服申立て手続きの進め方: 審査に落ちてしまった場合の「不服申し立て(審査請求)」という最終手段の流れと、成功率を高めるための戦略を知ることができます。

障害年金を経済的なセーフティネットとして確保し、あなたの未来を支える土台を築きましょう。

1. 障害年金審査の基礎知識:知っておくべき3つの要件

障害年金の申請において、審査で最も厳格にチェックされるのが、申請者が満たしているべき3つの基本的な要件です。これらの要件が一つでも欠けると、その後の障害の程度の審査に進むことなく、不支給(却下)となってしまうため、正確な理解が不可欠です。

① 初診日要件(保険料納付状況を確認する起点となる日)

初診日とは、障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日のことです。この初診日が、障害年金制度のすべての起算点となります。

  • 初診日の重要性: 初診日は、申請者がどの種類の障害年金(障害基礎年金か障害厚生年金か)の対象になるかを決定し、さらに次に解説する保険料納付要件を満たしているかを確認するための基準日となります。
  • 注意点: 途中で医療機関が変わった場合でも、障害の原因となった病気やケガが同じであれば、一番最初の診療日が初診日となります。この初診日を証明する書類(受診状況等証明書)が、申請の成否を分ける重要なカギとなります。

② 障害認定日要件(原則、初診日から1年6ヶ月後の重要性)

障害認定日とは、「あなたの障害の状態が固定し、年金を受け取る資格があるか」を判定するための基準となる日のことです。

  • 原則: 初診日から1年6ヶ月を経過した日です。
  • 重要性: この障害認定日において、法律で定められた障害等級(1級、2級、3級)に該当する程度の障害状態にあるかどうかが審査されます。認定日に障害の状態が固定していると認められれば、その時点に遡って年金を受け取る権利が発生します。
  • 例外: 症状が固定する、人工透析を開始する、手足を切断するなど、1年6ヶ月を待たずに症状が安定・固定した場合は、その日が特例の障害認定日となります。

③ 保険料納付要件(年金を受け取るための保険料納付状況)

障害年金は公的年金制度であるため、保険料をきちんと納めていたかが問われます。この要件は、初診日の前日時点で判断されます。

  • 納付要件の基準: 以下のどちらかを満たしている必要があります。
    • 基準1(原則): 初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの被保険者期間の3分の2以上について、保険料が納付済みまたは免除されていること。
    • 基準2(特例): 初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと(※令和8年3月31日までの特例)。
  • 注意点: 厚生年金に加入していた期間だけでなく、国民年金に加入していた期間も含めて判断されます。この納付要件を満たしていない場合も不支給となりますが、不服申し立てではなく、納付記録を訂正する手続きが必要になる場合があります。

これらの3つの要件は、申請書の提出前に必ず確認し、初診日や納付記録の証明を確実に行うことが、審査を突破するための基礎となります。

2. Q&A|就労状況に関する最大の不安を解消する

障害年金を申請しようとする方が最も抱える不安の一つが、「仕事をしていること」が審査にどう影響するかという点です。ここでは、就労状況に関するよくある疑問に明確に答えます。

Q1:働いていたら障害年金はもらえない?

A:働いていても、障害年金をもらえる可能性は十分にあります。

  • 制度の趣旨: 障害年金は、「働けるかどうか」ではなく、病気やケガによって「日常生活や仕事に、どれだけ大きな制約を受けているか(障害の程度)」によって支給が決まります。
  • 就労と障害の程度の関係性: 審査において、「就労している」という事実は「働く能力がある」と判断され、障害の程度が軽度と見なされるリスクはあります。しかし、重要なのは、「どれだけ困難な状況で働いているか」です。
    • ポイント: 健常者と同じように働けているのではなく、「短時間勤務」「残業ゼロ」「簡単な定型業務のみ」「頻繁な休憩や通院が必要」など、大きな配慮を受けてやっと働けている状況であれば、日常生活や就労に大きな制約があるものと判断され、受給が認められる可能性があります。

Q2:アルバイト・パートでも受給資格がある?

A:はい、雇用形態に関係なく受給資格があります。

  • 雇用形態は関係ない: 障害年金の審査は、正社員、契約社員、アルバイト、パート、自営業といった雇用形態や働き方に左右されません。受給資格の有無を決めるのは、前述の通り障害の程度です。
  • 業務内容の具体的な関係: むしろ、短時間のパートやアルバイトであること、あるいは雇用側から大きな配慮を受けていることは、「健常者と同じように働くことが難しい」という客観的な証拠となります。
    • アピールすべき点: 申請書類(病歴・就労状況等申立書)では、単に「働いている」と書くのではなく、「週に20時間のパート勤務だが、これは体力の波に合わせて調整してもらっている」「業務内容は、簡単なデータ入力のみに限定されている」など、雇用形態の背景にある具体的な配慮や制約を明確に記述することが重要です。

Q3:収入額によって年金が減額されることはある?

A:いいえ、障害年金が給与や所得によって減額されることはありません。

  • 所得制限はない: 障害年金は、老齢年金の一部のように「所得制限」の対象ではありません。そのため、給料や事業所得がいくらあっても、受給額が減額されることはありません
  • 経済的なセーフティネット: これは、障害年金が「生活の基盤を保障する」という性格を持っているためです。受給者は年金を受け取りながら、経済的な不安を抱えることなく、体調を優先しつつ働くことができます。
  • 注意点: 障害年金と失業保険を同時に全額受給することはできないなど、他の公的制度との調整はありますが、給与所得のみによる減額の心配は無用です。

これらの事実を知ることで、「働いているから無理だ」という誤解を捨て、まずはご自身の受給資格について前向きに検討を始めましょう。

承知いたしました。 続いて、「3. Q&A|精神疾患・発達障害での受給の真実」を作成します。


3. Q&A|精神疾患・発達障害での受給の真実

障害年金は、身体障害だけでなく、精神疾患や発達障害も重要な受給対象です。しかし、これらの障害は外見から分かりにくいため、「受給は難しいのでは?」という誤解が多くあります。ここでは、その真実を解説します。

Q1:うつ病・双極性障害でも障害年金はもらえる?

A:はい、受給できる可能性は十分にあります。

  • 精神疾患の受給資格: うつ病(気分障害)や双極性障害(躁うつ病)、統合失調症などの精神疾患は、障害年金の主要な受給対象です。重要なのは、診断名ではなく、日常生活や就労にどの程度大きな制約が生じているかです。
  • 審査で重視される「日常生活への影響」: 審査では、「日常生活能力の判定」と「程度」が厳しくチェックされます。特に以下の状況が重要です。
    • 食事・清潔: 一人で食事の準備や入浴、洗顔などができない、または著しく時間がかかる。
    • 金銭管理: 適切に金銭管理や買い物、公共交通機関の利用ができない。
    • 対人関係: 他者とのコミュニケーションや協調性が困難である。
  • 重要な視点: 「病気が原因で、どれだけ普通のことができていないか」という視点で、医師に状況を正確に伝える必要があります。

Q2:発達障害(ASD/ADHD)も受給対象になる?

A:はい、発達障害も障害年金の受給対象に含まれます。

  • 受給対象となる病態: 発達障害(自閉スペクトラム症/ASD、注意欠如・多動症/ADHDなど)は、精神の障害として審査されます。
  • 審査で重視される点: 審査では、発達障害の根源的な特性である「コミュニケーションの困難さ」や「対人関係の難しさ」が、「社会生活を営む上でどれだけ大きな制約となっているか」が重視されます。
    • 具体的な制約の例: 職場で口頭の指示が理解できずミスが頻発する、場の空気が読めず人間関係のトラブルが多い、過集中により疲労困憊してしまうなど、障害特性が原因で就労や日常生活に困難が生じている事実を具体的に示す必要があります。
  • 知的障害の合併: 発達障害に加え、知的障害(知的な遅れ)を伴っている場合は、より障害の程度が重く認められやすい傾向があります。

診断書の重要性:医師に正確な状況を伝える方法

障害年金の審査で最も重要視されるのが「医師の診断書」です。しかし、患者は診察時に「調子の良い部分」や「頑張っている部分」を無意識に伝えてしまいがちです。

  • 「頑張っている部分」ではなく「困っている部分」を: 医師には、「頑張った結果、何とかできている」のではなく、「頑張ってもできないこと」や「できないことで生じている具体的な支障」を伝えましょう。
  • メモの活用: 診察前に、以下の内容をまとめたメモ(日常生活の状況リスト)を医師に渡すことが、正確な診断書作成に繋がります。
    • 病状が悪かった時の具体的なエピソード(例:一日中布団から出られなかった日)。
    • 誰かの援助が必要なこと(例:家族がいないと、食事の準備や薬の管理ができない)。
    • 仕事上の具体的制約(例:残業すると翌日出勤できない、指示を文書で受けないとミスをする)。
  • 主治医の理解: 主治医が障害年金制度に精通していない場合もあるため、事前に「障害年金の申請を考えている」ことを伝えて、協力を求めましょう。

4. 審査に「落ちた」らどうする?不服申し立ての進め方

障害年金は、申請者の約3割が不支給(審査落ち)になると言われています。しかし、審査に落ちたからといって、そこで諦める必要は一切ありません。審査結果に納得がいかない場合、あなたには再挑戦するための法的権利が残されています。

審査結果に不服がある場合の選択肢

不支給の通知を受け取った場合、あなたには大きく分けて二つの選択肢があります。

  1. ① 再申請(再請求):
    • 概要: 不支給の決定を受け入れた上で、数ヶ月から数年後に改めて一から申請し直す方法です。
    • 適しているケース: 初診日の証明ができなかった、納付要件を満たしていなかったなど、申請の基礎的な要件に不備があった場合や、現在の病状が明らかに悪化している場合。
  2. ② 不服申し立て(審査請求):
    • 概要: 審査結果の判断自体が間違っているとして、第三者機関に改めて審査を求める方法です。
    • 適しているケース: 提出した診断書や申立書に誤りや不備がないにもかかわらず、障害の程度が低く評価された、または不支給とされた場合。

時間的な制約が非常に厳しいため、まずは②の「不服申し立て」を検討し、期限に間に合わない場合は①の「再申請」に切り替えるのが一般的な戦略です。

不服申し立て(審査請求)とは?

不服申し立ては、日本国憲法が保障する「行政不服審査法」に基づく正式な手続きであり、行政機関の決定に異議を唱えることができます。

  • 制度の概要:
    • 審査は、年金事務所の上位組織である地方厚生局の「社会保険審査官」によって行われます。これは、裁定(決定)を行った機関とは別の第三者が判断し直すことで、公平性を期すための制度です。
  • 審査請求の期限:
    • 不支給決定の通知書を受け取った日の翌日から3ヶ月以内 に行う必要があります。この期限を過ぎると、審査請求の権利は失われ、再申請しかできなくなります。
  • 手続きの流れ(簡潔):
    • ① 審査請求書の提出: 不支給決定をした年金事務所を経由し、地方厚生局の社会保険審査官に提出します。
    • ② 裁定理由の確認: 不支給通知書に記載されている具体的な理由を確認します。
    • ③ 追加資料の提出: 不支給理由を覆すための新たな証拠や診断書の修正(医師と相談の上)を行います。
    • ④ 審査結果: 審査請求が認められれば、不支給決定が取り消され、再度年金事務所で支給の可否や等級が判断されます。

❌ 審査請求で「失敗する人」の共通点

不服申し立ては、一度提出した書類の「不備」や「評価の誤り」を指摘する法的な手続きです。単に「納得できない」という感情だけで進めても成功しません。

  • 審査落ちの原因分析をせず、同じ書類で提出してしまうミス:
    • 審査に落ちたということは、提出した診断書や申立書に、審査官が不支給と判断する根拠となる何らかの不備や不足があったことを意味します。
    • 不支給理由を正確に把握しないまま、同じ内容の書類を再提出しても、結果が変わることはありません。これは、審査請求が失敗する最も一般的な原因です。
  • 法的な論理構成が不十分:
    • 審査請求書には、なぜ元の決定が間違っているのかを医学的な根拠障害年金の認定基準に基づいて論理的に記述する必要があります。この法的な論理構成が素人では難しいため、成功率が低くなります。

不服申し立てを成功させるためには、この「原因分析と論理的再構築」が不可欠であり、次章で解説する専門家のサポートが鍵となります。

5. 不服申し立てを成功に導くための「3つの戦略」

障害年金の不服申し立て(審査請求)は、単なる再提出ではありません。これは、「元の決定が法的に間違っている」ことを論理的に証明する、高度な戦略戦です。成功率を飛躍的に高めるための3つの必須戦略を解説します。

① 審査落ちの真の原因を特定する

審査請求の第一歩は、なぜ不支給となったのか、その「真の原因」を正確に把握することです。

  • 不支給理由書の確認: 年金事務所に請求すれば、審査で不支給と判断された具体的な理由が記載された文書を確認できます。
  • 評価されなかった部分の特定: この文書を基に、提出した診断書のどの項目(例:日常生活能力の判定)が低く評価されたのか、あるいは病歴・就労状況等申立書のどの記述(例:就労状況が詳しく書かれすぎていて障害の程度が軽度と判断された)が審査官に響かなかったのかを把握します。
  • 戦略の土台: 原因が特定できなければ、改善策も立てられません。この原因分析こそが、再度の審査で成功するための論理的な土台となります。

② 新たな証拠資料の準備

原因を特定したら、その不支給理由を「覆す」ための、具体的かつ客観的な新たな証拠を準備します。同じ資料を提出しても結果は変わりません。

  • 病歴・就労状況申立書の具体化: 審査官が求めるのは、「つらい」という感情論ではなく、具体的な「日常生活や仕事における制約」です。
    • 改善点: 時系列で発病から現在までの状況を再構築し、「誰の援助が必要か」「どれだけの時間を費やしているか」「その結果、どれだけミスやトラブルが生じているか」を詳細に記述します。
  • 第三者からの証明(補完資料): 診断書や申立書の内容を裏付けるために、客観的な資料を添付します。
    • : 家族や介護者による日常生活の援助内容を記した証明書、職場の上司からの業務上の配慮内容を記した証明書、体調が悪い日に休んだ記録など。これらの資料は、「あなたが主張している困難は事実である」ことを証明する強力な証拠となります。

③ 成功の鍵は「社会保険労務士(社労士)」への相談

不服申し立て(審査請求)は、年金制度や法的な知識が深く求められるため、専門家である社会保険労務士(社労士)に依頼することが、成功率を飛躍的に向上させる最も重要な戦略です。

  • 専門家が落ちた原因を分析: 社労士は、年金制度の認定基準を熟知しているため、不支給決定通知書を見ただけで、医学的・法的な視点から落ちた原因を正確に分析できます。
  • 法的に論理的な書類を作成: 審査請求書は、感情ではなく論理で戦う文書です。社労士は、認定基準のどの部分にあなたの病状が該当するかを法的に裏付け、追加すべき証拠資料の選定から主治医への再相談のアドバイスまで、すべてをサポートします。
  • 精神的な負担の軽減: 複雑で時間制限の厳しい手続きを専門家に任せることで、あなたは治療や回復に集中でき、精神的な負担から解放されます。

不支給決定通知書の期限は3ヶ月しかありません。不服申し立てを検討する場合は、この期限を逆算し、できるだけ早く社労士に相談することが重要です。

6. 専門家・社労士への相談が成功率を上げる理由

障害年金の審査請求(不服申し立て)は、成功すれば経済的な安定が得られますが、手続きの複雑さと期限の厳しさから、独力で進めるのは非常に困難です。ここで頼りになるのが、年金制度の専門家である社会保険労務士(社労士)です。

専門家への相談が、なぜあなたの成功率を飛躍的に高めるのかを解説します。

法的な視点での書類チェック(不備・矛盾点の解消)

社労士は、単なる書類作成の代行者ではありません。彼らは、障害年金の認定基準という法的なルールと、医学的な知見を併せ持つ専門家です。

  • 診断書と認定基準のズレを修正: 審査落ちの最大の原因は、提出した診断書の内容が、認定基準が求める医学的な評価とズレていることです。社労士は、診断書を法的な視点でチェックし、どの記述が審査官に誤解を与える可能性があるかを指摘します。必要に応じて、医師への依頼文の作成をサポートし、診断書の内容をより正確に、かつ認定基準に合致するよう修正を促します。
  • 申立書の矛盾点を解消: 申請者が自分で作成する「病歴・就労状況等申立書」には、「働けている部分」を強調しすぎるなど、無意識のうちに診断書の内容と矛盾する記述をしてしまうことがあります。社労士は、この矛盾点を解消し、あなたの**「日常生活上の制約」を最も適切に評価される表現**に修正します。
  • 審査請求書の論理的な構成: 審査請求書には、なぜ元の決定が間違っているのかを、判例や過去の認定事例に基づいて論理的に記述する必要があります。この高度な法的論理構成を、社労士が代行することで、あなたの主張が審査官に正確に伝わります。

費用と成功報酬の目安(経済的な負担を最小限に)

社労士に依頼する場合、費用を心配される方も多いですが、多くの社労士事務所は、申請者の経済的な負担を考慮した成功報酬型の料金体系を採用しています。

項目費用の目安解説
相談料3,000円〜10,000円/時(無料の場合も多い)初回の相談は無料で受け付けている事務所が多くあります。まずは相談して、受給可能性や審査落ちの原因を聞くことから始められます。
着手金10,000円〜30,000円程度(成功報酬に含む場合もある)業務に着手する際に支払う費用です。不服申し立ての場合、通常の申請よりも高くなる傾向があります。
成功報酬以下のいずれか高い方審査請求が成功し、年金が支給された場合にのみ発生する費用です。
① 年金支給額の2ヶ月分支給決定を受けた年金額(年額)の2ヶ月分。
② 初回振込額の10%+消費税実際に年金として振り込まれた初回振込額(遡及支給分を含む)の10%。

費用についての留意点: 成功報酬型であれば、あなたが年金を受け取れなかった場合に多額の費用を請求されるリスクはありません。成功報酬は、年金の遡及分(過去に遡って受け取る分)から支払うことが可能なので、あなたの手元資金から大きな持ち出しが発生しないよう配慮されています。

経済的な安心と、法的な専門知識の両面から、社労士への相談は不服申し立ての成功に向けた極めて現実的かつ有効な選択肢となります。

7. 知っておきたい:障害年金と障害者雇用の関係性

障害年金は、働くことと両立できない制度ではありません。むしろ、経済的なセーフティネットとして機能することで、障害者雇用での長期的な安定就労を強力に後押しします。この章では、年金受給と就労の関係、そして企業が受給者をどう見ているかという実態を解説します。

年金を受給しながら働くことのメリット

障害年金を受給しながら働くことには、生活面と精神面の両方で大きなメリットがあります。

  • 経済的なセーフティネットの確保:
    • 収入源の確保: 障害年金は給与所得があっても減額されないため、毎月の安定した固定収入となります。これにより、もし病状の悪化で一時的に休職したり、収入の少ない仕事を選ばざるを得なくなったりした場合でも、最低限の生活を維持できる経済的な基盤が確保されます。
    • 無理のない働き方: 経済的な不安が軽減されるため、「給料のために無理をして激務に耐える」という選択をする必要がなくなり、体調を最優先した働き方(時短、残業ゼロなど)を選びやすくなります。
  • 心理的な安心感:
    • 再発リスクの軽減: 「万が一、また体調を崩しても生活が破綻しない」という心理的な安心感は、ストレスを大きく軽減し、結果として病状の安定と再発リスクの軽減につながります。
    • キャリアの柔軟性: 転職やキャリアチェンジを考える際にも、年金収入がバックアップとなるため、挑戦しやすい、より自分に合った職種を探すことが可能になります。

企業側が障害年金受給者をどう捉えるか

企業は、障害年金を受給している求職者をネガティブに捉えるどころか、むしろポジティブに評価するケースが多くあります。

  • 安定した生活基盤の証明:
    • 企業が最も懸念するのは、経済的な不安定さからくる離職です。障害年金を受給しているということは、国に認められた安定的な収入源を持っているという証明になります。企業はこれを、「この人は生活基盤が安定しており、金銭的な理由で無理をして体調を崩すリスクが低い」とポジティブに評価します。
  • 適切な病状管理の実施:
    • 障害年金を受給しているということは、定期的に医療機関を受診し、病状の管理ができているという証拠でもあります。企業は、「自身の健康管理を疎かにしない人材」として、安心感を覚えます。
  • 入社後の配慮の明確化:
    • 障害年金の申請プロセスを通じて作成された診断書や申立書は、求職者が必要とする配慮事項(例:休憩頻度、業務の定型化)を明確に示しています。企業は、この情報を基に、合理的配慮をより的確に提供できるため、採用後のミスマッチを防ぎやすいというメリットがあります。

障害年金は、あなたの就労を妨げるものではなく、「安定して長く働く」という目標を達成するための、強力な後ろ盾となるのです。

まとめ:障害年金は、あなたの未来を支える土台

本記事では、障害年金に対する様々な不安や誤解を解消し、特に「働いている方」や「精神疾患の方」が受給資格を得る可能性、そして万が一「審査に落ちた」場合の具体的な再挑戦の道筋について解説しました。

記事の要約:正しい知識と専門家のサポートで未来を守る

障害年金は、「働いているから無理」「うつ病だから難しい」という根拠のない情報で、多くの人が受給を諦めてしまう傾向があります。しかし、制度の真実を理解すれば、あなたの未来を支える強力な土台となり得ます。

  • 受給の可能性: 障害年金は、給与所得があっても減額されることはなく、雇用形態にも左右されません。「日常生活や仕事における制約の大きさ」が審査の全てです。
  • 不服申し立て: 万が一審査に落ちても、期限内であれば不服申し立て(審査請求)という法的手段で再挑戦できます。
  • 最適解: 正しい知識と、社会保険労務士(社労士)という専門家のサポートを組み合わせることこそが、申請成功への最適解です。

読者へのメッセージ:「よく分からない」「審査落ちした」で諦めないでください

不安を感じるのは、制度が複雑で、情報が不足しているからです。しかし、その不安のために国があなたに保障している権利を失うのは、あまりにも惜しいことです。

「働いているから…」「手続きが難しそうだから…」といった理由で、経済的なセーフティネットの確保を諦めないでください。障害年金は、あなたが心身の健康を最優先して働くための、揺るぎない安心感を与えてくれます。

次のステップ:専門家への相談という行動を促す

あなたの受給可能性を確認し、未来の安定を確実にするために、今すぐ以下の行動に移しましょう。

  1. 不支給理由の確認: 審査に落ちた方は、まず年金事務所で不支給理由の文書を確認しましょう。
  2. 専門家への相談: 不服申し立ての期限(3ヶ月)を逆算し、障害年金に強い社労士に相談してください。多くの社労士事務所は初回相談無料の成功報酬型を採用しているため、経済的なリスクは最小限です。

この一歩が、あなたの「経済的自立」と「安心できるキャリア」への確実な道筋となるでしょう。

投稿者プロフィール

八木 洋美
自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。
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