2025/09/23
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【難病とキャリア】SLE(全身性エリテマトーデス)と向き合う仕事術|疲労・紫外線対策と両立戦略

この記事の内容

はじめに:SLEと診断されて、キャリアをどう描いたか。不安を乗り越えるための戦略

難病である全身性エリテマトーデス(SLE:Systemic Lupus Erythematosus)の診断は、治療への不安だけでなく、「この病気と向き合いながら、以前のように仕事を続けられるのか」というキャリアへの深刻な不安をもたらします。特に、慢性的な疲労感や紫外線過敏といった症状が仕事に与える影響は大きく、多くの当事者が将来への見通しを立てられずに悩んでいます。

記事の導入:SLEと診断された読者が抱える不安に共感し、病気と仕事の両立が可能であることを示唆

「いつ症状が悪化するか分からない中で、どうやって業務量を調整すればいいのだろう?」「理解のない職場に戻って再発したらどうしよう?」。私たちは、こうした病状の波キャリアの継続に関する切実な不安に深く共感します。結論から言えば、SLEと仕事を両立し、自分らしいキャリアを築くことは十分に可能です。その鍵は、病気の特性を理解した上での戦略的な働き方にあります。

インタビュー対象者(仮名)の紹介

本記事では、SLEと向き合いながら、専門職として安定就労を実現している当事者のリアルな声をご紹介します。

  • 氏名: 佐藤 梓(さとう あずさ)さん(仮名)
  • 年齢: 30代前半
  • 現在の職種: IT企業のデータ入力・事務サポート(専門職)
  • SLEと診断された時期: 28歳
  • 現在の病状: 寛解期(症状が安定し、服薬治療を継続しながら、時短勤務で安定就労中)

記事の結論:病気と仕事の両立が可能であることを示唆

佐藤さんの事例を通じて、SLEは適切な治療柔軟な働き方、そして合理的配慮があれば、キャリアを諦める理由にはならないことをお伝えします。この病気の特性(疲労、紫外線過敏など)と向き合い、配慮を前提とした働き方を確立することが、長期的な安定就労への最大の戦略です。

この記事で得られること

この記事は、SLEと向き合うあなたが、不安を乗り越え、安定したキャリアを築くための具体的な指針を提供します。

  1. SLEの症状と働く上での課題: 慢性的な疲労・紫外線過敏が仕事にどう影響するか。
  2. 両立のための具体的な工夫: 短時間集中の仕事術や紫外線対策のノウハウ。
  3. 企業に求める配慮の具体例: 勤務時間、座席位置など、症状の波に対応するための戦略。

佐藤さんの経験を教訓に、SLEと共に歩むあなたのキャリアを確かなものにしましょう。

1. SLEの病状と仕事への影響:難病の特性を理解する

全身性エリテマトーデス(SLE)は、自己免疫疾患という難病であり、症状が全身の臓器や関節に及ぶため、病状の波(flare)や慢性的な疲労感が仕事の継続性を脅かします。適切な両立戦略を立てるには、まずSLEの特性を深く理解することが不可欠です。

診断されたときの心境と初期の病状

診断時の状況は、仕事への不安を強烈に意識させます。

佐藤さんの声: 「28歳で診断されたとき、関節痛や全身の倦怠感がひどく、朝起き上がれない日が増えました。仕事(当時の営業職)はとても続けられる状態ではなく、『私のキャリアはもう終わりだ』と絶望しました。症状が強く出ていた初期は、特に高熱と疲労感がひどく、薬(ステロイド)の副作用によるむくみや精神的な不安定さにも悩まされました。当時の通院頻度は週に2回ほどで、治療が生活の中心でした。」

  • SLEの初期症状: 個人差はありますが、強い疲労感、関節痛、皮膚の発疹(蝶形紅斑など)が同時に現れることが多く、これが「仕事の持続性」を大きく損なう原因となります。

SLEの主な症状と働く上での課題

SLEが慢性的に抱える特性は、職場の環境や業務の進め方に直接的な影響を与えます。

  • 慢性的な疲労・倦怠感が業務の持続力に与える影響:
    • 課題: 休息しても改善しない慢性的な倦怠感は、長時間の労働や残業を不可能にします。また、集中力や思考力が低下しやすく、フルタイムでの安定的な業務遂行が難しくなります。
    • 通院頻度と治療の現実: 症状を安定させるために定期的な通院と服薬(ステロイドなど)が不可欠であり、勤務時間内での通院服薬のタイミングに関する配慮が求められます。
  • 紫外線過敏症が環境に与える影響:
    • 課題: SLEの患者の多くは紫外線に非常に敏感で、日光を浴びることで病状が悪化したり、皮膚に発疹が出たりします。
    • 職場での影響: 窓際の席屋外での業務は厳禁となり、職場環境の物理的な調整(座席の変更、遮光カーテンなど)が必要となります。

SLEの特性を理解することで、次に解説する「仕事の選択」「合理的配慮」の戦略的な重要性が明確になります。

2. 仕事の選択とキャリアチェンジ|両立のための決断

SLEのような難病と診断された際、キャリアを継続するかどうか、また、どのような働き方を選ぶかは、人生の大きな決断となります。安定的な治療と両立を実現するためには、「体調を最優先にする」という明確な基準を持って、仕事を選ぶことが不可欠です。

当時の仕事と「続けるか、変えるか」の決断

診断当時の仕事内容と、病状が進行する中で下した決断について語ってもらいます。

佐藤さんの声: 「28歳でSLEと診断された当時、私は営業職としてフルタイムで働いていました。高いノルマ、長時間労働、そしてお客様との外回りや移動が多く、紫外線対策も不十分になりがちな環境でした。

症状が進行し、高熱や関節痛で急に休むことが増え、仕事の質が保てなくなりました。医師からも『今の働き方では寛解(症状が落ち着くこと)は難しい』と強く言われたため、治療を優先し、思い切って転職を決断しました。仕事を手放すことは不安でしたが、『ここで無理をして、一生働けなくなる方が怖い』と考えました。」

  • 決断の基準: SLEは過度なストレスや疲労で症状が悪化しやすいため、当時の仕事が症状のトリガー(引き金)になっていないかを冷静に判断することが重要です。佐藤さんは、「現在の仕事を続けた場合の再発リスク」を考慮し、キャリアチェンジを選びました。

仕事を変えた理由と選択戦略

両立のために、佐藤さんはどのような職種を選び、その理由はどこにあったのでしょうか。

佐藤さんの声: 「私が転職活動で選んだのは、現在のIT企業のデータ入力・事務サポートという専門職です。この仕事を選んだ理由は、SLEの特性に真逆のアプローチを取れるからです。

  1. 紫外線対策の徹底: 窓のない室内でのデスクワーク中心であること。
  2. 疲労管理: 身体的な負荷が少なく、座ってできる作業がメインであること。
  3. 突発的な負荷の排除: 定型業務が多く、急なマルチタスクやイレギュラー対応が少ないこと。

特に、『自分の体力を消耗する要因を極力排除できる仕事』という条件で探しました。病気を経験したことで、『仕事のやりがい』よりも『仕事の安定性・継続性』を重視するという価値観に変わりました。」

  • 病気と仕事を両立させるための決断:
    • 体調を最優先に考えた結果: 営業職のような負荷の高い仕事から、デスクワーク中心の専門職(経理、データ入力、Webコンテンツ管理など)へのキャリアチェンジは、難病と向き合う上で最も有効な戦略の一つです。
    • 自己理解に基づく選択: 「自分の症状を悪化させる要因は何か」を突き詰め、それを避けられる環境を自ら選ぶことが、長期的な両立を可能にするカギとなります。

3. SLEと仕事の両立術:日々の工夫と環境調整

SLE(全身性エリテマトーデス)と仕事を両立させるには、病気の特性である「慢性的な疲労」「紫外線過敏」に対処するための、具体的で緻密な工夫と環境調整が不可欠です。佐藤さんが実践する日々の両立術をご紹介します。

疲労と向き合う仕事術

SLE患者にとって、疲労は症状悪化の大きなトリガー(引き金)です。いかに疲労を蓄積させないかが、仕事継続の生命線となります。

  • 短時間集中で業務をこなし、休憩をこまめに取るなどの工夫:
    • 戦略: 佐藤さんは、業務を細かく区切り、「45分集中したら15分休憩」といったサイクルを意図的に取り入れています。これは、長時間の作業による集中力と体力の急激な消耗を防ぐための工夫です。
    • ポイント: 休憩中はデスクから離れてストレッチをする、目を閉じるなど、意識的に脳と体を休ませることで、疲労の蓄積を防ぎます。
  • 業務の優先順位を厳格に設定する:
    • 戦略: 体調が不安定な日は、絶対に今日中に完了すべき「最優先タスク」を3つに絞り、残りは翌日以降に回す柔軟性を持ちます。これにより、「すべてを完璧にこなさなければ」という精神的なプレッシャーを軽減しています。
  • 体調管理と業務調整
    • 方法: 通院日体調の波に合わせて、仕事をどのように調整し、上司にどう報告しているかを明確なルール化しています。(例:通院日は午前休を利用、倦怠感が強い日はリモートワークに切り替える)。

紫外線対策の徹底と職場での工夫

SLE患者の多くが抱える紫外線過敏症は、職場環境の調整によって対処可能です。

  • 窓際の席を避ける、日焼け止めやアームカバーを着用するなど、具体的な対策:
    • 職場での配慮: 企業にお願いし、窓のない席や、直射日光の当たらない場所にデスクを配置してもらいます。窓際の場合は、遮光性の高いカーテンやブラインドで日光を遮断してもらいます。
    • 個人の工夫: 窓のない室内であっても、念のため日焼け止めを塗り、肌の露出を避けるためにアームカバーを着用するなど、徹底した自己防衛を行っています。
  • 体温調整の工夫:
    • SLEは発熱関節の炎症を伴う場合があるため、冷房や暖房の温度調整が重要です。ひざ掛けや上着を常備し、体温管理を自己完結できる工夫をしています。

これらの日々の工夫と環境調整が、SLE患者の安定就労の生命線となり、症状の波をコントロールする上で非常に重要な役割を果たしています。

4. 企業に求める合理的配慮の具体例と交渉術

SLE(全身性エリテマトーデス)と仕事を両立させるには、病気の特性を正確に理解し、企業に「安定的な生産性」と引き換えに合理的配慮を求める交渉術が不可欠です。佐藤さんが実際に求めた具体的な配慮とその交渉術を解説します。

配慮をお願いした内容と企業側の対応

SLEの特性である「慢性疲労」「紫外線過敏」に対処するため、佐藤さんは以下の3点に焦点を当てて配慮を求めました。

求める配慮理由(SLEの特性)企業側の対応と結果
① 窓のない席への配置紫外線過敏症を防ぎ、病状悪化のリスクを低減するため。対応可:窓から離れた中央の席、またはパーテーションのある席を提供。
② 勤務時間・日数の調整疲労感が強いため、フルタイム勤務を避け、時短(6時間)または週4日勤務を希望。対応可:現在は時短勤務週1回のリモートワークを組み合わせて運用。
③ 休憩の頻度・水飲み場の確保関節痛や疲労による体の硬直を防ぐため、1時間に一度、席を立つ休憩を希望。対応可:休憩の柔軟な取得を許可。また、服薬のため、デスク近くに水飲み場を確保。

交渉術:「お願い」ではなく「安定した貢献のための条件」として伝える

合理的配慮の交渉では、「配慮は私の能力を最大限に引き出すための条件である」という論理で企業を説得することが重要です。

  • 交渉術のポイント: 「お願い」ではなく「安定した貢献のための条件」として伝える:
    • NGな伝え方: 「病気なので窓際で働けません。」
    • OKな伝え方:
      「SLEの特性上、紫外線は病状悪化のトリガーとなります。窓のない席に配置いただければ、病状の波を最小限に抑えられ、長期間安定して業務に集中できます。これは、御社にとって欠勤リスクの軽減というメリットに繋がります。」
  • 配慮が欠勤リスクの軽減と生産性の安定に繋がることを論理的に説明する:
    • 戦略: 企業が最も恐れる「早期離職・欠勤」のリスクを、配慮によって「予防できる」という形で提示します。(例:「時短勤務は、体力を温存し、日中の集中力(生産性)をフルタイムの8割で安定させるための戦略です」)

この論理的な交渉術が、企業に「配慮はコストではなく、安定した人材への投資である」と理解させる鍵となります。

5. 難病と「障害者雇用・障害年金」の連携戦略

全身性エリテマトーデス(SLE)のような難病を抱える方にとって、仕事の継続に必要なのは、医療経済、そして雇用の安定を一体的に支えるセーフティネットです。「難病」と「障害」、「雇用」と「年金」という制度を戦略的に連携させることが、長期的な安心につながります。

障害者手帳(難病枠)と障害年金の活用

SLEなどの難病は、その病状や後遺症によって、公的な「障害」として認定される可能性があります。

  • 障害者手帳の活用:
    • 手帳の申請が可能であることの知識: SLEの治療による人工関節の置換腎機能の低下といった後遺症は、身体障害者手帳の交付対象となる場合があります。また、抑うつ状態などの精神症状が続く場合は、精神障害者保健福祉手帳の対象となる可能性もあります。
    • メリット: 手帳を取得することで、企業に法的な根拠をもって合理的配慮を求めることができ、障害者雇用枠での転職活動が可能になります。
  • 障害年金というもう一つの経済的サポート:
    • 年金の申請が可能: 手帳の有無にかかわらず、SLEの病状や慢性的な疲労・倦々の程度が、国の定める障害等級(1級~3級)に該当すれば、障害年金の受給が可能です。
    • メリット: 障害年金は給与と減額されず両立できるため、経済的・心理的な安定を確保できます。これにより、「お金のために無理をして働く」という選択を避けられます。

障害者雇用という選択肢のメリット

難病を抱える方が、法的な安心感を持って長期的に働くための最も現実的な選択肢の一つが、障害者雇用枠です。

  • 一般雇用では難しい法的根拠のある合理的配慮を得られる点:
    • 法的な保障: 障害者雇用促進法により、企業は難病を含む障害者に対し、通院休暇、時短勤務、窓のない席への配置といった合理的配慮を提供する義務を負います。
    • 安心感: この法的根拠があることで、社員は「遠慮」なく必要な配慮を求めることができ、企業側も配慮の提供に積極的になります。
  • 体調を優先した働き方の実現:
    • 戦略: 障害者雇用枠では、面接の段階から病状の波と必要な配慮をオープンにし、それらを前提とした業務(ジョブデザイン)を行うため、入社後のミスマッチ再発リスクが最小限に抑えられます。

戦略的連携: 難病相談支援センターや社会保険労務士と連携し、「手帳の取得」「障害年金の申請」を進め、その上で「障害者雇用」の求人を探すという流れが、最も安定したキャリア戦略となります。

6. 今後の展望:SLEとキャリアの未来

SLE(全身性エリテマトーデス)と仕事を両立させている佐藤さんにとって、キャリアは「病気と向き合いながらも、自分らしく輝くための道のり」です。ここでは、体調を最優先に考えつつ、どのように専門性を高め、キャリアの未来を描いているのかを伺いました。

将来の夢とキャリアプラン

病気の経験は、仕事への価値観を変え、より明確で、自己肯定感に繋がるキャリアプランを描くきっかけとなりました。

佐藤さんの声: 「病気を経験する前は、ただ昇進を目指していましたが、今は『心身の安定』こそが最大のキャリアだと考えています。私の将来の夢は、『難病と仕事の両立をサポートする専門家』として働くことです。

今の仕事で経理サポートの専門スキルを磨きながら、社会保険労務士(社労士)の資格取得を目指しています。これは、同じように病気と向き合う方々に対し、障害年金や合理的配慮の交渉といった実務的なサポートを提供したいからです。病気の経験を『弱み』ではなく『誰かの役に立てる知識』として活かしたいと思っています。」

  • キャリアの転換: 佐藤さんは、ご自身の経験を活かし、専門職(経理)から、さらに福祉の知識を活かせるコンサルティングや支援のキャリアへと広げる展望を持っています。
  • 価値観: 仕事を通じて、当事者の立場から社会に貢献することに、新たな生きがいを見出しています。

専門性を高める戦略

SLEの特性である「疲労の波」を考慮し、無理なくスキルアップを継続するための戦略は、多くの難病当事者の参考になります。

佐藤さんの声: 「SLEの治療中は疲労が強く、長時間の学習は不可能です。だから、私は『通勤時間ゼロ』『短時間集中』を徹底しています。

体調を維持しつつ、リモート学習や資格取得でどのようにスキルアップを図っているか:

  1. リモート学習の活用: 資格の勉強は、オンラインの e-ラーニングをメインにしています。体調が悪い日は休んで、調子が良い日に集中して進められる、自分のペースで調整できる柔軟性が不可欠です。
  2. 細切れ時間の活用: 通勤時間がない分、朝の30分昼休憩の15分など、短い集中時間を積み重ねて勉強しています。
  3. 資格の選択: 経理の業務知識を深めるための簿記や、将来的サポートの仕事に繋がる社労士など、キャリアプランに直結する専門性の高い資格を選んでいます。」
  • 戦略: 体力を温存できる働き方(リモート、時短)で得た時間を、未来のキャリアへの投資(資格取得)に充てるという、効率的な両立モデルを確立しています。

7. 求職者へのメッセージ:希望と勇気を与える言葉

佐藤さんのように、SLE(全身性エリテマトーデス)と向き合いながらキャリアを継続している当事者の声は、今、同じ不安を抱える多くの人々に希望と勇気を与えます。病気と仕事を両立させるための「心構え」「専門家の活用」について、最終的なメッセージをお届けします。

同じ悩みを持つ人に向けて:「決して一人ではない」という希望

病気と仕事の両立は孤独な戦いに感じがちですが、佐藤さんは、その道のりにおいて最も重要だったのは「自分を責めないこと」「助けを求める勇気」だと語ります。

佐藤さんの声: 「今、体調の波で苦しんでいる方、そして『自分のせいだ』と責めている方に伝えたいのは、あなたは決して一人ではないということです。病気の波は、あなたの努力不足ではありません。私が安定して働けるようになったのは、『無理をしない』と決断し、会社にも専門家にも助けを求めたからです。

仕事は、心身の健康があって初めてできるものです。キャリアを諦める必要はありませんが、健康を諦めてはいけない。病気と向き合う経験は、私たちに『自分の限界を知り、上手に生きる知恵』を与えてくれます。この知恵を武器に、自分らしい働き方を見つけてほしいです。」

  • 心構え: 「無理をしない」という決断をキャリアの最優先事項とすること。病気を「乗り越えるべき敵」ではなく、「付き合い方を知るべき特性」と捉えること。
  • 希望: SLEと両立している当事者が多くいる事実が、これからキャリアを築く人々のロールモデルとなります。

専門家への相談の勧め

難病とキャリアの両立は、複雑な医療・福祉・雇用の知識が必要です。専門家の力を借りることで、あなたの負担は劇的に軽減されます。

  • 主治医: 治療計画とキャリアプランが矛盾しないかを確認し、診断書や意見書を通じて、あなたの就労の安全性を担保する。
  • 難病相談支援センター: SLEに関する最新の医療・福祉情報地域のリハビリテーション情報難病特有の制度に関する相談を受けられる。
  • 障害者雇用専門の転職エージェント: 合理的配慮の交渉難病への理解がある企業の紹介、障害年金手帳との連携に関するアドバイスを提供し、就職活動の負担を軽減する。

「一人で悩まず、専門家に頼る」という行動こそが、あなたのキャリアを確実に守るための最も賢明な投資となります。


まとめ:SLEと向き合いながら、自分らしいキャリアを築く 

本記事を通じて、SLE(全身性エリテマトーデス)と仕事の両立は可能であり、その鍵が「自己管理」「合理的配慮」を組み合わせた戦略にあることを解説しました。

記事の要約:自己管理と柔軟な働き方が鍵

  • 両立の土台: SLEと向き合う上での最大の戦略は、「疲労の蓄積を防ぐ」ことと「紫外線を徹底的に避ける」ことです。
  • 配慮の戦略: 時短勤務、フレックスタイム制、窓のない席への配置といった配慮を、「安定的な生産性」というメリットとセットで企業に提示することで、理解と協力を得ます。
  • セーフティネットの活用: 障害者手帳障害年金といった公的な制度を戦略的に活用し、経済的・心理的な安定を確保することが、長期就労への揺るぎない土台となります。

読者へのメッセージ:希望を捨てず、専門家と連携して一歩を踏み出す

SLEと向き合いながらキャリアを築くことは、決して簡単なことではありませんが、決して不可能ではありません。病気の波に負けず、適切な治療を続け、専門家(主治医、難病相談支援センター、社労士)と連携して自分に合った働き方を築く勇気を持つことが大切です。

あなたの健康と安定こそが、最も価値のあるキャリア資産です。


次のステップ:行動を始める

  1. 専門家への相談: まずは主治医難病相談支援センターに、「就労希望」「障害年金・手帳の申請」について相談しましょう。
  2. 合理的配慮リストの作成: あなたの症状(疲労度、通院頻度)に基づき、企業に求める具体的な配慮リスト(窓のない席、時短勤務など)を作成しましょう。

転職エージェントの活用: 障害者雇用専門の転職エージェントに登録し、難病への理解が深い優良企業や、リモートワークが可能な求人情報を得ましょう。

投稿者プロフィール

八木 洋美
自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。
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