- カテゴリー
仕事がつらい…それ、うつ病かも?職場でのサインと対応法

この記事の内容
はじめに:働く世代で増える「仕事由来のうつ病」
近年、働く世代の間で「仕事が原因のうつ病」が増えています。
長時間労働や人間関係のストレス、過度なプレッシャーが続くことで、心のエネルギーが消耗し、気づかないうちにうつ病の症状が進行してしまうケースは少なくありません。
特に、真面目で責任感の強い人ほど「まだ頑張れる」と自分を追い込み、限界を超えてしまう傾向があります。その結果、仕事のパフォーマンス低下や欠勤、最悪の場合は退職や休職に追い込まれることも。
この記事では、「仕事中に見られるうつ病のサイン」や「職場での発症原因」を詳しく解説します。
当事者はもちろん、部下や同僚をサポートする立場の方にも役立つ情報をまとめています。
仕事中に見られるうつ病のサイン

うつ病は、外見だけでは分かりにくい病気です。しかし、仕事中の行動や態度には、早期発見のヒントとなる変化が現れることがあります。ここでは、代表的なサインを3つ紹介します。
集中力低下、ミス増加
以前は問題なくこなしていた業務で、ケアレスミスや確認漏れが増えている場合は要注意です。
うつ病になると、脳の働きが低下し、注意力や判断力が鈍くなります。そのため、簡単な作業でも時間がかかり、成果物の品質が落ちることがあります。
特に、
- 同じミスを何度も繰り返す
- 作業スピードが極端に遅くなる
- 優先順位をつけられず、タスクが滞る
といった変化が見られる場合は、心身の不調を疑う必要があります。
朝起きられない、遅刻が増える
うつ病の初期症状のひとつに「睡眠障害」があります。寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝早く目覚めてしまうといった症状が続くと、疲れが取れず、朝起きられなくなります。
結果として遅刻や欠勤が増え、さらに仕事が滞ることで自己嫌悪や焦りが増し、症状が悪化するという悪循環に陥ります。
もし部下や同僚に「最近遅刻が増えてきた人」がいたら、その背景に睡眠の質やメンタルの状態を考慮する必要があります。
同僚との会話を避ける
これまで人付き合いが良かった人が、急に会話やランチを避けるようになった場合も注意が必要です。
うつ病では、気分の落ち込みや自己評価の低下から、人との関わりを避ける傾向が強まります。
また、会話の内容が極端にネガティブになったり、表情が乏しくなったりするのも特徴です。こうした変化を見逃さないことが、早期対応につながります。
職場でうつ病が発症する原因

うつ病は複数の要因が重なって発症するケースが多いですが、職場に起因する代表的な原因は以下の3つです。
過重労働
長時間労働や休暇の少なさは、心身の疲労を蓄積させます。特に納期前や繁忙期が続く職場では、睡眠不足や食生活の乱れが慢性化し、メンタル面の耐久力が低下します。
厚生労働省の調査でも、週60時間以上働く人は、うつ病などのメンタル疾患の発症リスクが高まるとされています。
「忙しいから仕方ない」ではなく、業務量の見直しや休養の確保が重要です。
人間関係のストレス
上司や同僚との関係がうまくいかない、職場で孤立しているといった人間関係のストレスは、うつ病発症の大きな引き金になります。
特に、相談相手がいない状態が続くと、悩みが内面で蓄積し、精神的負担が増していきます。
職場の雰囲気や人間関係の改善は、メンタル不調の予防に直結します。
ハラスメント
パワハラやセクハラ、モラハラなどのハラスメントは、短期間でも深刻な心理的ダメージを与えます。
これらは被害者の自己肯定感を奪い、仕事への意欲や自信を失わせ、うつ病を発症させる大きな要因となります。
ハラスメントを受けた場合は、早急に証拠を確保し、社内外の相談窓口や専門機関に助けを求めることが大切です。
仕事を続ける場合の工夫
うつ病の診断を受けたからといって、必ずしも退職や休職を選ばなければならないわけではありません。症状の程度や職場環境によっては、働きながら回復を目指すことも可能です。その際は、無理をせず、周囲のサポートを得ながら工夫することが重要です。
業務量の調整
うつ病の回復には、心身への負担を減らすことが不可欠です。
- 重要度の低い業務は他の人に依頼する
- 納期に余裕を持たせる
- 突発対応や長時間労働を減らす
といった工夫で、エネルギーの消耗を防ぎます。上司と面談を行い、仕事内容や勤務時間の見直しを提案しましょう。
相談窓口の活用(産業医・人事)
職場に産業医がいる場合は、心身の状態や業務の負担感を正直に相談しましょう。
人事部門や総務部門にも、メンタル不調に関する社内制度や配置転換の選択肢があることがあります。
相談内容は守秘義務で保護されるため、安心して利用できます。
休職する場合の流れ
症状が重く、業務に支障をきたしている場合は、休職という選択肢も考える必要があります。ここでは、一般的な流れを解説します。
診断書取得
休職を開始するには、まず医師による診断書が必要です。
診断書には、病名や療養が必要な期間が記載されます。会社に提出する前に、必要な様式や記載項目を人事担当者に確認しておくとスムーズです。
傷病手当金の申請
社会保険に加入している場合、休職中は「傷病手当金」を申請できます。これは、休職による給与減少を補う制度で、最長1年6カ月まで受給可能です。
申請には、医師の証明や会社の証明欄が必要となるため、早めに手続きを始めましょう。
復職準備
回復の兆しが見えてきたら、復職に向けた準備を始めます。
- 勤務時間を徐々に延ばす
- 職場リハビリ(短時間勤務や業務量の段階的増加)
- 上司や人事との定期面談
こうした段階的復帰により、再発のリスクを減らせます。
再発防止の職場づくり

うつ病は一度回復しても、再発する可能性が高い病気です。本人だけでなく、職場全体で再発防止の取り組みを行うことが重要です。
上司・同僚の理解促進
職場全体でメンタルヘルスに関する正しい知識を持つことが、再発防止の第一歩です。
社内研修や外部講師による講演を活用し、
- うつ病の基礎知識
- 適切な声かけの方法
- 配慮すべきポイント
を共有すると、安心して働ける環境づくりにつながります。
働き方の柔軟化
テレワークや時短勤務、フレックスタイム制度など、働き方の柔軟化は再発防止に効果的です。
特に通勤ストレスの軽減や、休養を取りやすい勤務形態は、心身の負担を減らします。
制度がない場合でも、個別の勤務調整を相談する価値があります。
おわりに:仕事と心の健康を両立させるために
うつ病は、誰にでも起こりうる病気です。大切なのは、早期に気づき、適切な対応を取ること。そして、回復後も無理をせず、自分に合った働き方を選ぶことです。
仕事と心の健康を両立させるためには、
- 無理をせず業務量を調整する
- 職場の相談窓口や制度を積極的に利用する
- 職場全体でメンタルヘルスへの理解を深める
ことが欠かせません。
あなた自身や周囲の人が安心して働ける環境を整え、長く健やかにキャリアを築いていきましょう。
投稿者プロフィール
- 自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。









