2025/08/31
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緑内障で見えにくい…日常生活でできる工夫と便利グッズ10選

はじめに

緑内障は、日本における失明原因の第1位とされています。初期には自覚症状が少ないため「気づいたときには進行していた」というケースも少なくありません。
緑内障による見えにくさは、視力そのものが下がるのではなく、視野の一部が欠けることから生じます。そのため、視力検査だけでは見つからず、日常生活で「ぶつかりやすい」「文字が読みにくい」などの不便さを感じて初めて異変に気づく人もいます。

残念ながら現在の医学では、緑内障を完全に治す方法はありません。しかし、日常生活の工夫や便利グッズの活用によって、生活の質(QOL)を大きく改善することは可能です。

本記事では、緑内障による「見えにくさ」で起こりがちな日常の困りごとと、それを軽減するための工夫を具体的に紹介していきます。後半ではおすすめグッズ10選も取り上げますので、ぜひ参考にしてください。


緑内障で見えにくいと起こる日常の困りごと

緑内障の症状は人によって異なりますが、共通して次のような不便さを感じることが多いです。

外出時に人や物にぶつかる

視野の一部が欠けることで、歩行中に前方や横の人・物を見落とし、接触や衝突の危険が増します。特に人混みや狭い通路では注意が必要です。

段差や階段の昇降が不安

視野欠損があると、足元の段差や階段の段を見逃しやすくなります。つまずきや転倒は大きなケガにつながるため、日常の不安要因になります。

小さな文字が読みにくい

新聞や本、レシート、薬の説明書などの細かい文字が読みづらいことが多くなります。読書や情報収集にストレスを感じる人も少なくありません。

料理や家事での危険(包丁・火の扱い)

視野が欠けると、台所での作業もリスクが増えます。包丁の位置を見失ったり、火加減を確認しにくかったりするため、思わぬ事故につながることがあります。

夜間や暗い場所での行動が難しい

暗所では視覚機能がさらに低下しやすく、夜道の移動や室内での行動に支障が出やすくなります。


日常生活でできる工夫

こうした困りごとは、ちょっとした工夫で軽減することが可能です。

家の中の安全対策

  • 段差にテープやマットで色付け
     階段や玄関の段差部分に、目立つ色のテープや滑り止めマットを貼ると、視認性が向上してつまずき防止に役立ちます。
  • 家具の配置をシンプルにする
     通路に物を置かない、家具の配置を固定しておくなど、シンプルな環境づくりが安全につながります。

視覚以外の感覚を活かす

  • 音声読み上げアプリの活用(スマホ・PC)
     新聞記事やメールを音声で読み上げるアプリを活用すると、文字を追わなくても情報が得られます。
  • 触覚でわかるシールや点字シール
     家電のスイッチや調味料のラベルにシールを貼ることで、手触りで区別でき、誤操作を防げます。

光環境の工夫

  • 明るさを一定にする(照明の増設)
     室内の明暗差をなくし、常に明るさを確保することで安全性が高まります。特に廊下や階段は重点的に照明を追加しましょう。
  • 眩しさ対策に遮光カーテンや帽子
     光の眩しさが強いと見えにくさが増すため、外出時には帽子やサングラスを活用し、室内では遮光カーテンで調整すると快適に過ごせます。

緑内障に役立つ便利グッズ10選

緑内障による「見えにくさ」を補うために役立つグッズは数多くあります。ここでは代表的な10種類を紹介します。商品名に限定せず、カテゴリごとに活用シーンをイメージしてみましょう。

1. 拡大鏡・ルーペ(新聞や本が読みやすい)

手軽に使える視覚補助具です。新聞や本、食品パッケージの小さな文字を読むときに役立ちます。ライト付きのものを選ぶと、暗い場所でも見やすさが増します。

2. 拡大読書器(電子タイプで大きな画面表示)

電子タイプの拡大読書器は、文字や写真を大きな画面に拡大表示できます。倍率やコントラストを調整できるため、自分の見やすい設定に合わせられるのが特徴です。

3. スマホの拡大・音声読み上げ機能

iPhoneやAndroidには、標準で画面拡大や音声読み上げ機能が搭載されています。ニュース記事やLINEのメッセージも「読む」から「聞く」に切り替えることで、情報取得がスムーズになります。

4. 点字シール・触覚シール(家電や調味料に貼る)

調味料のラベルや家電のスイッチに点字や突起付きシールを貼ると、触覚で判別できるようになります。誤って調味料を間違えることや、家電の操作ミスを防げます。

5. 音声時計(時間を音声で知らせてくれる)

ボタンを押すと「今は○時○分です」と読み上げてくれる時計です。腕時計タイプや置時計タイプがあり、視覚に頼らず時間を確認できます。

6. 白杖(外出時に安全を確保)

外出時の安全を守る重要なアイテムです。段差や障害物を確認できるだけでなく、周囲に「視覚に障害がある」と知らせる役割も果たします。

7. 段差・階段用の蛍光テープ

玄関や階段の段差に蛍光テープを貼ることで、足元の位置がはっきりわかります。夜間でも視認性が高まり、転倒予防につながります。

8. 強めのLED照明(室内の明暗差を減らす)

部屋の明るさを均一に保つことで、視野欠損による「見落とし」を減らせます。特に廊下や階段、キッチンなどは強めの照明を設置すると安心です。

9. 音声読み上げ付き家電(電子レンジ・体重計など)

「スタートしました」「○グラムです」と音声で知らせてくれる家電は、操作の不安を大きく軽減します。電子レンジや体重計など、日常で使う機器に導入すると便利です。

10. カラーコントラストが強い食器やカトラリー

白いご飯を白い茶碗で食べると境目がわかりにくいですが、濃い色の茶碗に盛ると見分けやすくなります。色のコントラストを意識した食器を選ぶことで、食事がしやすくなります。


工夫とグッズを組み合わせて生活の安心感を高める

便利グッズは単体で使うよりも、日常の工夫と組み合わせることで効果が倍増します。

  • 外出のときは白杖+音声アプリ
     白杖で安全を確保しながら、スマホの音声アプリでナビゲーションを利用すれば安心して移動できます。
  • 室内は照明+点字シールで安全性UP
     明るさを確保し、家電や調味料には点字シールを貼っておけば、ミスや事故を防げます。
  • 家族が一緒に工夫を共有することが重要
     本人だけでなく、家族もグッズや工夫の方法を理解することで、協力体制が整い、安心感が増します。

支援制度・相談窓口も活用しよう

便利グッズは自費で購入するだけでなく、制度を通じて支援を受けられる場合もあります。

  • 視覚障害者手帳(等級によっては取得可能)
     視野の狭窄や視力低下の程度によっては、身体障害者手帳(視覚障害)を取得できるケースがあります。
  • 日常生活用具給付制度(拡大読書器などが対象)
     自治体の福祉制度で、拡大読書器や音声時計などが給付対象になる場合があります。費用負担を軽減できるので、必ず確認してみましょう。
  • 地域の視覚支援センター・眼科での相談
     リハビリ訓練や生活相談、就労サポートなどを受けられる窓口があります。医師や専門スタッフに相談することで、自分に合った支援を受けやすくなります。

まとめ

緑内障による「見えにくさ」は避けられないものですが、生活の工夫と便利グッズの活用によって大きく軽減することが可能です。

一人で悩みを抱え込まず、家族や周囲の人、支援制度を上手に取り入れることが安心して暮らすカギになります。小さな工夫を積み重ねることで、外出の不安が減り、家事や趣味を安心して続けられるようになります。

また、グッズや工夫は「障害を補うためのもの」ではなく、自分らしく生きるためのサポートツールと考えることも大切です。便利さを取り入れることで日常に余裕が生まれ、気持ちも前向きになりやすくなります。

読者へのメッセージ:
「緑内障と診断されたからといって、生活のすべてを諦める必要はありません。治療と並行して工夫を続ければ、安心して暮らすことができます。便利グッズを取り入れ、自分に合った生活スタイルを見つけ、これからの毎日をより豊かにしていきましょう。」

投稿者プロフィール

八木 洋美
自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。
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