2025/09/13
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証券営業事務で求められるスキル|金融知識・正確な事務処理・顧客対応力

はじめに(証券営業事務とは?役割と人気の理由)

証券営業事務とは、証券会社や金融機関において営業担当者を支える事務職のことを指します。
具体的には、口座開設の手続きや契約書の処理、顧客からの問い合わせ対応、営業資料の作成など、幅広い業務を担当します。

証券営業事務は単なる「裏方の事務」ではなく、金融商品を取り扱うため正確性とスピードが強く求められる専門性の高い職種です。ミスが顧客の資産に直結するため、責任感と緻密さが評価されます。
また、金融知識を日々学べるため、専門性を高めながらキャリアを築ける点も人気の理由です。


証券営業事務の主な仕事内容

口座開設・契約書類のチェック

証券会社では、新規顧客が取引を始める際に必ず口座開設が必要です。営業事務はその最初のステップを支える役割を担います。
具体的には、本人確認書類やマイナンバーカード、印鑑証明などが揃っているか、不備がないかを確認します。
小さな記載ミスでも手続きが止まってしまうため、細部まで目を配る注意力が必要です。オンラインでの口座開設が増えているため、システム上でのチェック業務も増加しています。


受発注・取引データ入力

株式や投資信託、債券などの金融商品の売買に関するデータをシステムに入力します。
1件の入力ミスが大きな損失やクレームにつながるため、スピードと正確性の両立が求められます。
最近ではオンライン取引が主流ですが、高齢顧客や大口取引では営業担当者経由での発注も多く、事務担当者の入力が不可欠です。
「数字を正確に扱える」「集中力を長時間保てる」人に適した業務といえます。


顧客対応(電話・窓口)

営業担当者が外出している間に、顧客からの電話や窓口での問い合わせを受けるのも重要な役割です。
「口座残高の確認」「取引履歴の説明」「資料の送付依頼」など基本的な対応が中心ですが、時にはマーケット状況や商品の特徴について質問を受けることもあります。
専門的なアドバイスは営業担当者に引き継ぎますが、顧客に安心感を与える一次対応力が大切です。丁寧な言葉遣いと誠実な態度が信頼につながります。


営業サポート

営業事務は、直接営業活動を行うわけではありませんが、営業担当者が動きやすいように後方支援を行います。
例えば、マーケット情報をまとめたレポートを作成したり、プレゼン資料をPowerPointで整えたりする業務があります。
また、定期的に送付する「運用レポート」や「投資信託の残高推移表」など、顧客向けの文書作成も担当します。
このサポート業務が円滑であればあるほど、営業担当者は顧客に向き合う時間を増やせるため、組織全体の成果にもつながります。


証券営業事務で求められるスキル

金融知識

証券営業事務に応募する際、最初から高度な金融知識を持っている必要はありません。多くの証券会社や金融機関では、入社後の研修やOJTで基礎から学べる体制が整っています。業務に携わりながら自然と知識が身につくため、未経験からスタートしても安心です。

ただし、入社前に最低限の金融用語や仕組みを知っておくと、仕事にスムーズに馴染めるほか、「意欲的に学んでいる姿勢」を面接でアピールできるメリットがあります。例えば以下のような知識は、独学でも短期間で習得可能です。

  • 株式や投資信託の基本(株価の値動き、配当や分配金の仕組み)
  • NISAやiDeCoといった代表的な制度の概要
  • 経済ニュースで頻出する用語(株価指数、金利、為替など)

また、証券外務員資格は営業職には必須ですが、営業事務では必須ではありません。入社後に取得を推奨されるケースもあるため、「これから挑戦したい」と伝えられるとプラスになります。

つまり、深い金融知識は入社後に身につければ十分ですが、基本的な知識や学習意欲を示すことで、採用担当者に好印象を与えることができます。

正確な事務処理力

書類不備のチェック、大量データの入力など、正確さと集中力が不可欠です。細かい作業をコツコツ進められる人に適しています。

顧客対応力

電話や窓口での応対では、金融知識が浅い顧客に安心感を与えることが大切です。「この人になら任せられる」と思ってもらえるような、誠実で丁寧な対応力が求められます。

PCスキル

  • Excel:SUM・VLOOKUP・IF関数を使ったデータ整理
  • PowerPoint:営業資料や顧客向けレポートの作成

これらのスキルがあると即戦力として評価されやすくなります。


証券営業事務で活かせる資格

  • 証券外務員資格(第一種・第二種):金融商品の取扱いに必須。
  • 日商簿記:数字に強くなり、財務内容の理解にも役立つ。
  • MOS(Microsoft Office Specialist):PCスキルの証明として有効。

資格は採用時の強みになるだけでなく、業務の幅を広げる武器にもなります。


証券営業事務のやりがいと大変さ

やりがい

  • 営業担当者を支える「縁の下の力持ち」として活躍できる
  • 金融知識を日々吸収できる環境
  • 正確な事務処理が顧客の信頼につながる

自分の仕事が会社全体の信頼に直結するという実感を得られる点が大きな魅力です。

大変さ

  • 入力や処理のミスが許されないプレッシャー
  • IPOや決算期などの繁忙期は残業が増える場合もある
  • 常に最新の金融知識をキャッチアップし続ける必要がある

責任感が求められる分、やりがいと成長につながります。


障害者雇用における証券営業事務

証券営業事務は、障害者雇用においても需要の高い職種のひとつです。正確さや集中力を活かせる業務が多く、特性に応じた働き方がしやすいのが特徴です。

精神・発達障害

証券営業事務の業務は、口座開設や契約書のチェック、データ入力など、ルーチンワークが中心となります。業務内容が明確で、繰り返し作業に集中できるため、精神障害や発達障害のある方が強みを発揮しやすい環境です。特に「決められた手順を正しく進めることが得意」という特性を持つ方に適しています。

身体障害

証券営業事務は、基本的にPC操作を中心とするデスクワークのため、身体に大きな負担をかけずに働ける職種です。オフィスがバリアフリー化されている企業や、リモート勤務を導入している企業では、車椅子ユーザーや下肢障害のある方も安心して活躍できます。

特性に応じた業務分担

証券営業事務の中でも、入力業務・チェック業務・資料作成などは切り分けやすいため、個々の特性に応じた分担がしやすいのも強みです。たとえば、正確な入力が得意な人はデータ入力を担当し、文章作成が得意な人は顧客向けレポートの作成を担当するなど、役割分担で能力を活かせます。

働きやすい環境づくりの広がり

最近では、障害者雇用を積極的に推進する企業が増えており、在宅勤務の導入や柔軟な勤務時間の設定といった働きやすい環境整備が進んでいます。証券営業事務はPCとネットワーク環境があれば業務を行えるため、こうした制度と相性が良い職種といえます。


まとめ

証券営業事務は、金融知識・正確な事務処理力・顧客対応力をバランスよく求められる専門性の高い職種です。入力やチェックといったルーチン業務を丁寧にこなしつつ、金融知識を身につけながらスキルアップできる点が大きな魅力です。

未経験者であっても、基本的なPCスキルや事務経験があれば十分挑戦可能で、入社後に研修やOJTを通じて金融知識を身につけていけます。さらに、証券外務員資格や簿記などの資格に取り組むことで、キャリアの幅を広げやすい環境があります。

また、証券営業事務は障害者雇用の場面でもニーズが高まっています。精神・発達障害のある方がルーチン業務で力を発揮できる一方、身体障害のある方もPC業務中心で活躍可能です。企業側でも、バリアフリー環境や在宅勤務の導入、業務の切り分けなど柔軟な工夫が広がっており、長期的な就労を支える体制が整いつつあります。

つまり、証券営業事務は「金融業界で安定して働きたい」「専門性を高めながらキャリアを築きたい」と考える人にとって、有力な選択肢の一つです。未経験でも意欲と基礎スキルがあれば挑戦でき、努力次第で長期的に成長できるフィールドといえるでしょう。

投稿者プロフィール

八木 洋美
自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。
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