- お役立ち情報
- 仕事探し・キャリア準備
- 支援制度とお金のこと
障害年金と働き方の両立は可能?収入制限・就労時の注意点・支援制度を徹底解説【2025年最新版】

この記事の内容
はじめに

障害年金を受給している方の多くが抱える悩みが「働きたいけれど、年金はどうなるのだろう?」という不安です。
実際には、障害年金を受給しながら働くことは可能です。ただし、年金の仕組みや就労時の注意点を理解していないと「働いたらすぐに打ち切られるのでは?」という誤解から、せっかくの就労のチャンスを逃してしまうこともあります。
この記事では、障害年金の基本的な仕組みから、就労と両立させる際の注意点、実際の働き方の例、そして活用できる支援制度までを徹底的に解説します。これから働くことを検討している方にとって、安心して一歩を踏み出すための参考になれば幸いです。
障害年金とは?基本的な仕組み
障害年金の種類
障害年金には、大きく分けて以下の2種類があります。
- 障害基礎年金:国民年金に加入していた人が対象。主に自営業者や無職期間があった人など。
- 障害厚生年金:厚生年金に加入していた人が対象。会社員や公務員などが該当します。
人によっては、障害基礎年金と障害厚生年金を組み合わせて受給する場合もあります。
支給対象
障害年金を受給するためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 初診日要件:障害の原因となる病気やけがで初めて医師の診療を受けた日(初診日)が、年金制度に加入していた期間であること。
- 保険料納付要件:初診日の前日までに、一定期間以上の保険料を納めていること。
- 障害認定基準:障害の状態が国の定める基準に該当していること。
等級と支給額の目安
障害年金は、障害の種類(身体・知的・精神など)によって金額が変わるのではなく、等級と制度の種類によって支給額が決まります。
- 障害基礎年金(全国一律)
- 1級:年額 約97万円(月額 約8.1万円)
- 2級:年額 約78万円(月額 約6.5万円)
※子どもがいる場合は「子の加算」が上乗せされます。
- 1級:年額 約97万円(月額 約8.1万円)
- 障害厚生年金(会社員・公務員など厚生年金加入者)
- 1級:報酬比例部分 ×1.25 + 配偶者加給年金
- 2級:報酬比例部分 + 配偶者加給年金
- 3級:報酬比例部分のみ(最低保障額あり、年額 約59万円/月額 約4.9万円程度)
- 1級:報酬比例部分 ×1.25 + 配偶者加給年金
ここでいう「報酬比例部分」とは、現役時の給与額や加入期間に応じて算出される金額です。したがって、同じ等級でも人によって受給額が異なります。
障害年金と働くことは両立できる?

「働いたら障害年金は打ち切られる」という不安を持つ人は少なくありません。しかし実際には、収入があるという理由だけで年金が即打ち切りになることはありません。
年金の支給が続くかどうかは、「障害の程度」が判断基準になります。つまり、フルタイムで働いても障害の状態が変わらなければ継続して受給できますし、逆に短時間勤務でも障害が軽快していると判断されれば支給停止になることもあります。
ポイントは「働くかどうか」ではなく「どの程度の障害状態か」ということです。
働くときに注意したいポイント
更新審査(診断書提出)
障害年金は一度認定されても永久に支給されるわけではなく、数年ごとに診断書を提出して更新審査を受ける仕組みになっています(1年〜5年ごとに指定)。
この更新審査では、医師が作成する診断書の内容が中心となりますが、同時に就労状況も重要な判断材料になります。
例えば、体調に大きな波があるにもかかわらず、無理をして長時間勤務を続けていると「障害が軽くなった」と判断され、支給額が減額されたり、最悪の場合は支給停止になるリスクがあります。
そのため、更新の際には以下の点を意識することが大切です。
- 主治医には現状を正直に伝える(無理に「働けている」と強調しない)
- 体調や日常生活の困難さを具体的に記録しておく
- 事業所や支援員に「働き方と体調のバランス」を客観的に見てもらう
「就労=悪いこと」ではなく、「無理のない働き方」が評価されるという視点を持つことが重要です。
収入とのバランス
障害年金には、生活保護のような明確な収入制限はありません。つまり、収入を得たからといって即座に年金が打ち切られることはありません。
しかし、実際の審査では「どのくらいの時間・どんな働き方をしているか」が見られます。
- 等級2級に認定されている人が、フルタイム勤務で安定的に高収入を得ている
- 1級相当の人が、日常生活にほとんど支障がない働き方を継続している
こうした場合、更新時に「障害の程度と矛盾している」と見なされ、減額や支給停止につながるケースがあります。
逆に、短時間勤務・在宅ワーク・パートタイムなど、自分の体調に合わせて無理なく働いている場合は、障害年金との両立が十分に可能です。
ポイントは、
- 「収入額」そのものではなく、「働き方と障害の程度の整合性」
- 無理をせず、長く続けられる働き方を選ぶこと
です。これを意識することで、年金を維持しながら安定した生活を送れる可能性が高まります。
企業への伝え方
働く際には、必要な配慮を企業に伝えることも重要です。
障害を隠して入社すると、業務や勤務時間の調整が受けられず、結果的に体調を崩して退職につながるケースもあります。
- 障害者雇用枠を利用する
- 合理的配慮を求める
- 就労移行支援やジョブコーチを通じて配慮事項を企業に伝える
こうした方法を活用することで、安定した就労につながります。
両立を実現する働き方の実例
週3日のパート勤務と障害年金を組み合わせる
体調に波がある方が、週3日・1日4時間のパート勤務をしながら障害年金を受給。無理なく働けるため、生活も安定しやすい事例です。
在宅ワークを取り入れる
身体障害や難病で通勤が困難な方が、在宅ワークやクラウドソーシングを取り入れて収入を得る例。移動の負担が減ることで働き続けやすくなります。
就労移行支援を経て短時間勤務から始める
就労移行支援で生活リズムを整え、週20時間程度の短時間勤務から始めたケース。少しずつ勤務時間を増やしながら、自分に合った働き方を見つけています。
障害年金と働き方の両立を支える制度・サービス
- 就労移行支援:就職に向けたスキル習得や企業実習を受けられる
- 就労定着支援:就職後も生活面・職場面での相談やフォローを受けられる
- ハローワークの障害者専門窓口:求人情報や面接支援を利用可能
- ジョブコーチ:企業と本人の間に入り、定着支援を行ってくれる専門家
これらを組み合わせることで、年金を受給しながら安心して働き続けられます。
両立に向けて意識したいこと
障害年金と働き方を両立させるためには、以下の点を意識することが大切です。
- 無理をしない:年金を守るためにも体調を優先
- 長く続けられる働き方を選ぶ:短時間勤務や在宅勤務も選択肢に
- 支援機関に相談する:一人で悩まず、専門家に相談することで安心して働ける
まとめ

障害年金と働くことは、十分に両立が可能です。大切なのは「収入額」ではなく、障害の程度や日常生活の制限がどのくらいあるかという点が判断基準になることです。
記事で取り上げたように、障害年金には基礎年金・厚生年金の2種類があり、等級ごとに支給額の目安が決まっています。障害の種類によって金額が変わるわけではありませんが、加入していた制度や報酬比例部分によって受給額は異なります。そのため、自分の受給額の目安を把握しておくことも安心につながります。
また、就労と両立するうえで意識したいのは以下のポイントです。
- 更新審査では就労状況も見られるため、無理のない働き方を心がける
- 収入の金額よりも「障害の程度との整合性」が大切
- 必要な配慮を企業に伝え、安心して働ける環境を整える
- 就労移行支援・ジョブコーチ・ハローワークなど外部のサポートを積極的に活用する
障害年金は生活の基盤を支える大切な制度であり、就労は社会とのつながりや自己実現につながる大切な活動です。どちらか一方を選ばなければならないのではなく、自分に合ったバランスで両立させることが可能です。
投稿者プロフィール
- 自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。







