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障害者雇用で挑戦できる銀行の営業事務|求められるスキルと働き方

この記事の内容
はじめに(銀行の営業事務とは?)
銀行における営業事務は、営業担当者を支えるバックオフィス業務が中心です。
口座開設や解約の事務処理、ローン関連の書類チェック、顧客データの管理など、正確さとスピードが求められる重要な役割を担います。
一般的に「銀行の仕事=窓口対応」をイメージする方も多いですが、営業事務は接客よりもデスクワークが主体です。書類やデータを正しく扱うことが業務の軸となり、会社全体の信頼性を支える縁の下の力持ちといえます。
また、障害者雇用枠でも銀行の営業事務はニーズが高く、安定した環境で長く働きたい方に適した職種の一つです。
銀行の営業事務で担当する主な業務

口座開設・解約の事務処理
新規口座開設や既存口座の解約手続きに伴う書類の確認・入力を行います。必要書類に不備があれば営業担当者や顧客に確認を取り、正しい内容で処理を進めます。
ローン・融資関連の事務サポート
ローンや融資の申込書類のチェック、スキャンやデータ入力など、営業担当者の業務を後方から支援します。金融取引に直結するため、正確な処理が必須です。
顧客データ・契約内容の管理
顧客情報や契約内容をデータベースへ入力し、定期的に内容を更新・確認します。情報の正確性を維持することが、信頼関係の基盤になります。
営業担当者のサポート業務
営業活動をスムーズにするため、必要書類の準備や郵送手配、来店予約の管理なども行います。細かな事務作業が積み重なって、営業チーム全体の効率が上がります。
銀行の営業事務で求められるスキル
基本的なPCスキル(Excel・Word)
銀行の営業事務では、顧客情報や取引データを日々入力・管理するため、基本的なPCスキルが必須です。
Excelは口座情報や融資状況の管理に使われ、SUM・IF・VLOOKUPなどの関数を使ったデータ集計ができると、業務効率が格段に上がります。ピボットテーブルを使って月ごとの取引件数を整理する、といった場面もあります。
Wordでは顧客への案内文書や契約関連の社内資料を作成するため、正しい文書フォーマットやビジネス文書の基本ルールを理解していることが評価されます。特に銀行は文書の形式に厳しいため、細かい書式にも配慮できる力が役立ちます。
正確さと細かいチェック力

金融業界は「1円のズレも許されない」といわれるほど正確性が重視される世界です。
たとえば、口座開設時に住所の数字が1桁違っただけで、本人確認が無効になることもあります。また、融資申込書の金額や日付を誤入力すると、顧客に迷惑がかかり信頼を損なう可能性があります。
そのため、入力後にダブルチェックを徹底する、書類の数字や漢字を一字一句確認するなど、細部まで意識を向ける姿勢が求められます。日々の業務を通じて「小さな違和感に気づける力」を磨くことが大切です。
顧客情報を扱うための守秘義務意識
銀行では膨大な量の顧客情報を扱います。住所や電話番号、口座番号、融資金額など、外部に漏れてはいけない情報ばかりです。
仮に情報が漏えいすれば、顧客に被害が出るだけでなく、銀行全体の信頼が揺らぎ、社会的信用を失いかねません。
そのため、机上に書類を放置しない、パスワードを他人と共有しない、メールで送信する際は暗号化するといった、日常的なセキュリティ意識が不可欠です。守秘義務を守れる姿勢は、面接でも高く評価されます。
チーム内での協調性
銀行の営業事務は、一人で黙々と完結できる仕事ばかりではありません。営業担当者や窓口担当と情報を共有しながら進めるケースが多くあります。
たとえば、顧客から「ローンの進捗を確認したい」という問い合わせがあった場合、営業事務が情報を整理し、営業担当者にスムーズに渡すことで、顧客対応がスピーディに進みます。
また、突発的なトラブルや書類不備があったときには、「自分だけで抱え込まず、すぐに相談・報告する姿勢」が信頼につながります。チームで働く意識を持つことが、安定して成果を出すカギです。
障害者雇用枠での銀行営業事務の特徴
銀行の営業事務は、事務処理やデータ管理が中心のため、障害の特性に応じた働き方がしやすい職種です。それぞれのケースで、適した環境や配慮の仕方を見ていきましょう。
身体障害
車椅子利用者や肢体に制限がある方も、銀行本部やバックオフィスへの配属で活躍するケースが多くあります。
- デスクワークが中心で立ち仕事が少ないため、身体的な負担が軽減される
- 銀行はバリアフリー化が進んでおり、エレベーターや多目的トイレが整備されている職場が多い
- 出社が難しい場合には、近年では一部の業務を在宅勤務で対応する事例も増えつつあります
身体に無理なく働ける環境が整っていることから、安心して長く勤めやすい仕事といえます。
精神障害
精神障害のある方にとって、銀行営業事務はルーチンワークが多いため、安定した作業環境を求める人に向いています。
- 契約書類の入力やチェックなど、明確な手順がある反復作業が多い
- 突発的な顧客対応が少ないため、予測しやすい業務フローで働ける
- ストレスを軽減するために、こまめな休憩や体調に応じた勤務時間の調整が行われることもある
ただし、繁忙期には残業や短期的な業務量増加があるため、職場と相談しながら働くスタイルが望まれます。
発達障害
発達障害のある方は、ルールやマニュアルに沿って進める仕事との相性が良い傾向があります。
- 明確な手順書やチェックリストがあると、得意分野を発揮しやすい
- 書類の整合性チェックやデータ入力など、細かい確認作業で強みを活かせる
- 一方で、急な顧客からの問い合わせや臨機応変な対応が求められる場面では苦手さが出ることもあるため、上司や同僚がサポートできる体制があると安心です
職場によっては、業務の切り分けを工夫し、発達障害の方が得意な領域に集中できるようにしているケースもあります。
銀行営業事務で働くメリットと大変さ
メリット
- 金融業界ならではの安定した雇用環境
- 定時退社できる職場も多く、ワークライフバランスを取りやすい
- 金融知識や事務処理スキルが身につき、キャリアに活かせる
大変さ
- 書類の正確さが常に求められるため、プレッシャーを感じやすい
- 年度末や月末など繁忙期は残業が発生することもある
- 銀行特有のルールやマニュアルが多く、慣れるまでに時間がかかる
採用されやすい人物像(面接でアピールしたいポイント)

銀行の営業事務を目指す場合、単に「事務作業ができます」と伝えるだけでは十分ではありません。金融業界ならではの正確性や信頼性を意識して、具体的なエピソードを交えながらアピールすることが効果的です。
正確にコツコツと作業できる
営業事務では、顧客情報の入力や契約書類の確認など、日々の業務に地道な作業が多く含まれます。
「数字のチェックを習慣化してミスを減らした経験」や「大量のデータを根気強く処理した実績」を具体的に示すと、正確性と継続力をアピールできます。
個人情報や契約内容を徹底管理できる
銀行は顧客の大切な資産情報を扱う場であり、情報管理の徹底は欠かせません。
たとえば「前職で顧客データを扱う際に、常に机上を整理し、外部に情報を残さないよう徹底していた」といったエピソードを語ると、守秘義務への意識が伝わりやすいです。
ルーチンワークが得意で集中力がある
銀行業務はルールや手順に基づくルーチンワークが中心です。単調に見える業務でも集中力を切らさずに取り組める点は強みになります。
「同じ作業を長時間続けても正確さを維持できる」ことを事例とともに伝えると、実務に直結する能力として評価されます。
報告・連絡・相談をきちんと行える
営業事務はチームで動くため、自分だけで判断せず、報連相を徹底できる姿勢が重要です。
「疑問点が出たときにはすぐに上司に確認してトラブルを未然に防いだ」など、協調性を感じさせる経験談を添えると効果的です。
まとめ
銀行の営業事務は、正確性・守秘義務・協調性が特に重視される職種です。窓口のような対面対応は少なく、書類チェックやデータ入力といったバックオフィス業務が中心のため、障害のある方にとっても取り組みやすい環境が整っています。
障害者雇用枠においても、身体障害のある方はバリアフリー化された本部での勤務が可能であり、精神障害のある方はルーチンワーク中心の業務で安定して働けます。発達障害のある方にとっても、明確なマニュアルに沿った業務は相性が良いといえるでしょう。
また、採用の場面では「正確にコツコツ取り組める姿勢」や「情報管理の徹底」「報連相を怠らない協調性」を具体的な経験とともにアピールすることが重要です。これらは金融機関にとって信頼性を担保する基盤であり、安心して任せられる人材として高く評価されます。
銀行という安定した業界で働くことは、長期的なキャリア形成にもつながります。PCスキルやチェック力を磨きながら、自分の強みを活かせる環境を選ぶことで、障害があっても安心して活躍できるフィールドが広がるでしょう。
投稿者プロフィール
- 自身も障害を持ちながら働いてきた経験から、「もっと早く知っていればよかった」情報を多くの人に届けたいと考えています。制度や法律だけでなく、日々の仕事の工夫や心の持ち方など、リアルな視点で役立つ記事を執筆しています。








